◆頭数は増えてきたが「○○の下」は少ない
年が明け、2016年生まれ世代の馬たちは2歳馬と呼ばれるようになった。まだ赤本の制作準備をする時期ではないが、ぼちぼち「準備の準備」くらいしなければ、という感じになりつつある。
以前本欄で御紹介した、償却のための競走馬登録は、結局これまでのところ492頭の籍がついている。競走馬所有のための法人格を作った大手馬主も多いせいか、せっかくの制度だがいまひとつ頭数は伸びていない。ただ10月に御紹介したときには138頭だったので、そこからはだいぶ増えた。
高馬では、税込み1億超えが登録されてきた。ハーツクライ×ラリズの牡馬で、馬名はヒシイグアス。厩舎は堀宣行厩舎。ヒシの馬が堀厩舎に入るというのは、先代の頃を含めてはじめてではないだろうか。もう1頭ルーラーシップ×ラルケットの牡馬も堀厩舎だ。さらに父オルフェーヴル×母マイスウィートベイビーの牝馬は木村厩舎となっており、ノーザンのセリ馬はノーザン系の厩舎に入る形。冠名「ヒシ」のイメージも変わってきそうだ。
了徳寺健二オーナーの所有馬17頭も籍がついている。うちマル外が2頭、持ち込みが1頭いるのだが、これらはすべて吉村厩舎となっている。武井厩舎にはHBAセール組のタイキシャトル×ベネディーレ(牡)とダノンバラード×ルヴァンクレール(牡)というシブいところがついている。逆に矢作厩舎にはセレクトセール当歳セッションで9936万円だったディープインパクト×シスタリーラヴの牝馬や、同じくセレクトセール組のハーツクライ×カサブランカスマイルの牡馬と、血統的付加価値の高い馬がついている。
前回御紹介した時点で2頭だったディープインパクト産駒は、いま御紹介した母シスタリーラヴを含めて9頭となった。角居厩舎に母シャンロッサと母リトルブック(いずれも牡馬)が、池江厩舎に母ラヴェリータ(牝)が登録されている。ノースヒルズは第1弾のときに登録されていた馬だけでなく、後に追加もされている。これは他のオーナーについても同様だ。
いわゆる「○○の下」が少ないこともあって現状籍のついている馬たちがそのままPOGで上位人気になっていくことはないかもしれないが、いずれにしても血統と厩舎が紐付けされると新シーズンのムードはぐっと高まってくる。今年も皆さんがPOGを楽しむお手伝いを、赤本スタッフともどもしっかり務めていくつもりなので、お付き合いいただきたい。