根岸SでどんなレースをしていたらGIタイトルに近づけるか
◆東海Sを逃げ切ったテイエムジンソクは王道
GI戦線は、今年もダートから始まった。フェブラリーSへの道すじは、ここ3年、東海Sと根岸Sの存在が大きく、先週東海Sを逃げ切ったテイエムジンソクの評価が高まっている。その前のチャンピオンズC2着と併せ、そのレース振りが安定しているのが心強い。2015年にフェブラリーS連覇を達成したコパノリッキーも東海Sをスムーズな競馬で勝っていたし、はっきり王道を突き進んでいると見ておきたい。
では根岸Sはどうか。こちらは距離が1400米で、ここからフェブラリーSを結びつけるには、微妙なところがある。2016年に根岸Sを勝って挑んだモーニンは、4歳の上り盛りで、大型馬で使い込んでも底を見せていない強味があった。テン乗りのM.デムーロ騎手も、ダッシュが良くいいポジションが取れた時点で勝てると思っていたと述べるほどの楽勝でGI馬になっていたが、まあこれは別格と言うべきかもしれない。
昨年の根岸Sの1、2、3着馬は揃ってフェブラリーSに出て、2着のベストウォーリアが2着、勝ち馬カフジテイクが3着、3着のエイシンバッケンが4着と好走はしたが2ヶ月半ぶりでチャンピオンズC12着のゴールドドリームに名を成さしめていた。では、この勝ち馬と根岸S組の違いはどこにあるかだが、強いて言えば、中距離を主戦場としているものとそうでないものとの差ではないか。
そこでさらに考えを進めて、暮れのチャンピオンズC1800米、さらにその前の武蔵野S1600米までたどっていくと、もう少し先が明るくなる。ゴールドドリームは、チャンピオンズCは出負けしてかかり気味になっての大敗で、その前の武蔵野Sはためを利かせて2着に差してきていた。
ならば、根岸SでどんなレースをしていたらGIタイトルに近づけるか。東京のダート1400米は基本的には先行馬は不利で、4角で1、2番手にいて連対できたなら、その馬はチャンスがあるとみたい。過去にそういうケースはあった。それから根岸Sに限って言えば、この4年の優勝馬は、前年の武蔵野Sで4着以内に入っていた。このレースとの関連性は強いとみたい。