▲“花の12期生”スペシャル対談、今では信じられない?競馬学校時代の秘話
「祐言実行」最終回企画。今回はググッと時を遡り、競馬学校の話。競馬学校の入学試験の帰り道に答え合わせをした3人。和田騎手だけがことごとく答えが違っていて、「こいつ、落ちたな」とふたりは思っていたそう。しかし、和田騎手には合格への秘策があったそうで…? さらに、本来なら1期上で入学するはずだった福永騎手。年の差を感じさせない気遣いとは。(取材・構成:不破由妃子)
筆記試験で苦戦した和田騎手、起死回生の秘策は?
──競馬学校の同期である以前に、みなさん幼なじみなんですよね。
高橋 祐一とは乗馬苑からだけど、竜二とは小学校、中学校と一緒ですからね。
和田 トレセン内では珍しくないけどね。厩務員のなかにも幼なじみがいっぱいおるし。祐一は俺たちのひとつ上やから、本来なら11期生だったわけやけど…。
福永 (前の年は)落ちた(笑)。
高橋 たしか試験のときに、ケガをしていたんだよね。
福永 骨折していても受かるだろうと高をくくっていたら、アッサリ落とされた。それで高校に1年行ったんだけど、そのときに乗馬苑の人から「高校なんて行かずに毎日馬に乗れる環境に身を置いて、来年の試験に備えればいいのに」って言われた記憶があるなぁ。
和田 でも迷わず高校に行ったんやろ?
福永 うん。高校ではテニス同好会に入ってました(笑)。だから、ふたりのほうが乗馬歴は圧倒的に長いんだよね。実際、学校に入ってからも、ふたりはすごく巧かったし。
和田 俺からしてみれば、「お前、なにスライドしてきてんねん!」っていう感じやったわ。俺の枠がなくなると思って、マジで戦々恐々としてた。
福永 当時、なんとなくだけど“乗馬苑枠”があって、そこから競馬学校に合格するのは毎年2、3人やったからね。亮は絶対に受かるとみんなが思っていて、そこに俺が前の年からスライドしてきたもんやから…(苦笑)。
和田 ホンマに勘弁してくれよっていう感じやった。
高橋 俺、覚えてることがあるんやけど、一次試験のあと、たしか3人で問題の答え合わせをしながら帰ってきて。俺と祐一はだいたい答えが同じなのに、竜二だけがことごとく違ってさ。心のなかで、「こいつ、落ちたな」と思ってた(笑)。
和田 実際、筆記試験だけなら落ちてたと思うわ。