2月7日(水)に船橋競馬場で実施される南関重賞・報知グランプリカップ(1800m)。出走馬は
こちら。中央競馬ファンの皆さんにとっても懐かしいメンバーがズラリと勢ぞろいしていると思います。
中央の重賞ウィナー2頭が、南関東の仲間になって重賞初挑戦します。
みやこSの覇者ロワジャルダン登場
まずは、2015年みやこSの覇者ロワジャルダン(美浦・戸田博文厩舎→大井・荒山勝徳厩舎・小林分厩舎)。昨年末に行われたおおとりオープン(1600m)から始動して、この時は逃げるブルドッグボスの2番手につけていく形で2着でした(優勝ブルドッグボス)。この馬にとっては忙しい距離で、さらには移籍初戦で手探りの部分が否めない中でもこれだけ走れたことで、陣営は今後に向けての手応えをつかんでいました。
みやこSの覇者ロワジャルダン、移籍後重賞初挑戦
担当しているのは、北関東3冠馬フジエスミリオーネや羽田盃馬シーズザゴールド、現在ではトロヴァオなどを手掛けている仁岸尚昌厩務員です。ロワジャルダンについて聞いてみると、「普段から大人しくて優等生ですね。体の筋肉のつき方自体が違うので、さすがは中央のオープンにいた馬だなぁと感じます」(仁岸厩務員)
ロワジャルダンは体が硬めで背中が疲れやすいことから、入念に治療をしていくことで、硬さが取れ、体全身を使って走れるようになってきたそうです。
「雪の影響などでこの中間は予定通りに行かないところもありましたが、コンディション自体は上がっています。前走よりも距離は合うだろうし、初コースも問題ないでしょう。実績から言っても力はあると思っています。今度はこっちで何とか復活させてあげたいですね」(荒山調教師)
エルムSの勝ち馬リッカルドが転厩初戦
スマートファルコンやワールドクリークなどの甥っ子にあたるのが、2016年エルムSの勝ち馬リッカルド(美浦・黒岩陽一厩舎→船橋・佐藤裕太厩舎)。
船橋入厩後に担当しているのは、地方競馬を代表する名馬アブクマポーロなどをはじめ数多くの重賞ウィナーたちを育て上げてきた楠新二厩務員です。
エルムSの勝ち馬リッカルドは、南関東の一員としてここから始動
「大人しくて素直な馬。最初はトモの緩いところもあったけど、今はパンとして踏み込みも良くなってきたね。重賞を勝っている馬だし力はあるだろうけど、まずは一度使ってみないと」(楠厩務員)
ちなみに、リッカルドの中央最後のレースが、1月7日の中山競馬場10レース・ポルックスステークス(5着)でしたが、11レースのフェアリーステークスで優勝したプリモシーン(美浦・木村哲也厩舎)を担当しているのは、息子さんの楠友廣厩務員だったのです。これも何かの縁だねぇという話しになりました。
さて、リッカルドの調教をつけているのは佐藤裕太調教師。騎手時代は故・川島正行調教師の右腕となり、調教パートナーとしてアジュディミツオーやフリオーソなどを育て上げました。
「(リッカルドは)背腰にデリケートなところがあるので、痛めないようにケアをしながら、オーバーワークにならないように乗ってきました。やっぱり跨った瞬間から、重賞を勝っている馬だなぁというのが背中から伝わってきますよ。転厩初戦ですが思っていた以上のイメージで仕上げることができました。もうひと花咲かせてあげたいですね」(佐藤調教師)
安定感抜群のケイアイレオーネ
そして、ここに大きく立ちはだかるのがケイアイレオーネ(栗東・西浦勝一厩舎→大井・佐宗応和厩舎・小林分厩舎)です。2015年夏から南関東の一員として走り、この路線の大将格に君臨しています。
南関同士の戦いでは大崩れのないケイアイレオーネ
南関東に転厩してからは、ダートグレードレース以外では全てワイド圏内を外さないという安定ぶり。どんな状況でも常に高いレベルで安定して走れるのは、とてもすばらしいです。
「スタートでモサッとして遅れるところもあるので、きちんと出て自分の走りができれば、強い競馬は見せてくれると思います。雪が降った期間もありましたが、早めに追い切りをかけたり午後乗りで対応したりして、影響は受けずに順調に調整はできました」(佐宗調教師)
コンビを組む61歳の的場文男騎手にとっては、最近の重賞騎乗時はいつもそうですが、自身が持つ重賞最年長勝利記録更新をかけて挑む一戦となります。