◆「常識に沿う馬」ばかりが来ている
クイーンカップは堅い重賞だ。過去10年、全馬均等買い時の回収率は単28%・複54%。これはかなり低い数字である。1番人気馬は[5-1-1-3]で馬券の対象から外れた馬も3頭いるのだが、その3回はいずれも2番人気馬が馬券に絡んでいる。
この時期の3歳牝馬、しかも1勝馬がゴロゴロいるメンバー構成だけに荒れそうなものだが、実際にはここまで堅い。前走クラス別に見ても、以下のように「常識に沿う馬」ばかりが来ている。
前走、芝の新馬・未勝利組は[0-2-2-24]だが、馬券に絡んだ4頭はすべて前走時点で3番人気以内(3頭は1番人気)かつ、芝の1600m以上を走っていた。
500万組は3着以内で来ることが条件。ここで勝つためには前走勝ちが条件。こちらも芝1600m以上から来ることが条件。
オープン特別組は[0-1-1-17]で、馬券に絡んだ2頭は前走5番人気3着と2番人気1着。前者はクイーンCで10番人気(2着)だったプリンセスメモリーだが、同馬でさえこの前走人気・着順だから、ここを割り込むことは許されないだろう。
重賞組は掲示板に載ってくることが条件。前走6着以下だった馬は[0-2-3-21]だが、馬券に絡んだ5頭のうち4頭は阪神JF組。残り1頭は当時大井の栗田裕光厩舎から参戦していたエイブルインレースで、これは地方馬ということもあって例外的存在か。
今年の登録22頭のうち、新馬・未勝利組で前走1番人気かつ芝1600m以上を条件にすると該当3頭のみ。500万組で勝ってくることを条件にすると該当馬はオハナのみ。重賞組はGIII組で条件を満たすのが3頭、他に阪神JFから来た馬が2頭。面白みは無いが、これらの該当馬の中から1,2番人気になる馬を軸とし、他の馬に流すのが予想の基本線か。