▲2015年の中山大障害を勝利したアップトゥデイト、オジュウチョウサンとの対戦の歴史を振り返る (撮影:下野雄規)
2017年の中山大障害で、“歴史的名勝負”を演じたオジュウチョウサンとアップトゥデイト。2頭のGIでの対戦は、2年前の同レースに遡ります。勝者のアップトゥデイトに対し、4秒以上も差をつけられていたオジュウチョウサン。石神騎手も「アップには絶対に敵わないと思っていました」と当時を振り返ります。しかし、たった1年でその差は詰めることに。オジュウチョウサン急成長の理由とは?
(取材・文:不破由妃子)
【障害レース特集】
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「僕のゴールドシップ」改め「僕のキタサンブラック」
──オジュウチョウサンとアップトゥデイトの戦歴を振り返ると、中山大障害は2015年、2016年、2017年と戦っていて、2015年はアップトゥデイトが勝利した一方で、オジュウチョウサンは6着。林さんにとって、当時のオジュウチョウサンはどんなイメージでしたか?
林 ライバルとしては、まったく意識していなかったね。うるさくて、途中からガーッと引っ掛かってみたり。
石神 ゲートも出ませんでしたからね。僕自身、当時はアップには絶対に敵わないと思っていました。一緒に乗っていて、「久しぶりに怪物が出てきたな」と思いましたもん。
林 強かったからねぇ。
石神 あのレース(2015年中山大障害)では、たしか4秒以上アップに負けてますからね。4秒といえば20馬身くらいですから、1年でその差を詰めたとなると、本当に成長してくれたんだなぁと思います。
林 おかげで俺の時代は一瞬にして終わっちゃったよ。30年近く馬に乗ってきて、やっと俺の騎手人生が輝いたと思ったのに(笑)。
▲「おかげで俺の時代は一瞬にして終わっちゃったよ(笑)」
──それだけオジュウチョウサンは短期間で成長したということですね。