▲御神本騎手の“芸術的フォーム”へのこだわりが明らかに(撮影:武田明彦)
『俺たちTCKジョッキーズ』6月は御神本訓史騎手。全3回にわたってお届けしたインタビューも今回が最終回です。3年前、南関東リーディング上位を走りながらも失効になった騎手免許。免許失効中の話や、昨年に騎手復帰してから「意識が変わった表れ」というある数字、さらに自身の強みを「多少、馬乗りが上手なくらいかな」と話す御神本騎手こだわりの芸術センスまで「御神本ワールド」炸裂です。(取材・構成:大恵陽子)
「キレイな姿勢でキレイな動作を見ていただくっていうのはすごく気持ちのいいもの」
――2015年に騎手免許試験(継続)で不合格となってしまいましたが、調教厩務員として競馬に携わってらっしゃいましたね。調教をつけた1頭のバルダッサーレが東京ダービーを制覇しましたが、どんなお気持ちで見ていましたか?
御神本 別の立場から携わらせてもらい、すごくいい経験をさせてもらいました。バルダッサーレはJRAから転厩して、東京ダービーが初戦。調教とレースは全く別物なので、できることは限られていて、手応えとかは特になかったんですが、東京ダービーを勝ってくれて、少しはいいお手伝いをできたのかなって思います。
▲「別の立場から携わらせてもらい、すごくいい経験をさせてもらいました」(撮影:高橋正和)
――2017年4月に騎手免許を再取得し、騎手に復帰されました。復帰後は勝率の高さが目立ちますが、意識はされていますか?
御神本 数字を意識はしません。ただ、免許を再びいただいてからはレースに乗る意識が変わりました。1頭1頭、今まで以上にすごく大事に乗るようにした結果が今の数字に表れているのかなって思います。それに、そういういい馬や能力の高い馬を依頼していただいているというのが大きいと思いますね。
――御神本騎手は重賞を37勝、通算2095勝(※取材日時点)されていますが、それでも競馬の難しさを再認識することがあるんですね。
御神本 この仕事をしていく上では一生だと思います。どの仕事もそうだとは思いますが、正解ってたぶんないんですよね。いつまでも追求していくっていうか、真剣に向き合うしかない。それの繰り返しだと思います。
――そんな御神本騎手の一番の強みを教えてください。
御神本 強み…あんまりないのかな…どうなんでしょうね。多少は馬乗りが上手いくらいじゃないですか(笑)?
▲自身の強みは?の問いに「多少は馬乗りが上手いくらいじゃないですか(笑)?」(撮影:榎本良平)
――多少どころか、かなりお上手だというのは成績を見ても明らかです(笑)。各地の騎手から「御神本さんの騎乗フォームはカッコよくて憧れる」という話をよく聞きます。
御神本 もちろん姿勢は綺麗に乗ろうかなって思っています。せっかくやるんだから、中途半端な乗り方はしたくないので、その辺も追い求めながら乗るようにしています。もちろん勝つことを大前提にしてみんな仕事に取り組むんですけど、勝たせ方だったり、勝つときの追い方だったり、1つ1つの動作や所作にまで敏感に意識することがやっぱり大事なことなのかなって思うこともあるんでね。きれいに乗れれば、馬もたぶん気持ちいいと思うんですよね。走りやすかったりするんじゃないかな、と。そういうのに繋がっていくものなのかなって考えて、自分の騎乗に取り入れたりしています。
――お話を聞いていると、騎乗フォームが一つの芸術作品のように感じてきました。
御神本 うーん、まぁ魅せる仕事でもあるんでね。やっぱりファンの人たちにせっかく足を運んでいただいてるんで、キレイな姿勢でキレイな動作を見ていただくっていうのはすごく気持ちのいいものじゃないかなって思います。
▲「キレイな姿勢でキレイな動作を見ていただくっていうのはすごく気持ちのいいもの」(撮影:高橋正和)
――多くの方に大井競馬場に足を運んでいただいて、御神本騎手のキレイなフォームを見ていただきたいですね。最後に、御神本騎手が感じるTCKの魅力って何ですか?
御神本 日本で初めてナイターが開催された競馬場です。これから暖かくなって色とりどりの照明が輝く中で、それも都会のど真ん中でレースが行われる醍醐味をぜひ見に来ていただきたいなって思います。売り上げも数年でグンと上がってきているので賞金も高くなってきています。賞金が全てではないですけど、なかなか地方競馬でこれだけの賞金が高い競馬場はありません。それだけ賞金がかかっている大事なレースが行われるのでシビアですし、みんな切磋琢磨して頑張っています。そんな姿も見に来ていただきたいです。
▲「賞金が高い分、レースもシビア。みんなで切磋琢磨している姿を見に来ていただきたいです」
(了)
※次回の掲載は8月中旬予定です
6/27(水)帝王賞当日、大井競馬場に藤田ニコルさん、川栄李奈さん、吉谷彩子さんが来場!
▲(左から)TCKのイメージキャラクターを務める藤田ニコル、川栄李奈、吉谷彩子
6月27日(水)の帝王賞(JpnI)当日に、今年のイメージキャラクターの藤田ニコルさん、川栄李奈さん、吉谷彩子さんが来場します! 帝王賞の表彰式プレゼンターを務めていただくほか、トークショーにもご登場いただきます!
●実施日6月27日(水)
●トークショー時間:18時50分頃〜
場所:賞典台
●表彰式プレゼンター時間:20時10分頃〜
場所:賞典台
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