▲騎手会所属の第1号、決断の裏には形にとらわれない師弟関係が(撮影:高橋正和)
隔月連載「俺たちTCKジョッキーズ」。8月は全3回にわたり真島大輔騎手(35歳)に迫ります。第2回目はTCK初の東京都騎手会所属になった経緯や、「母ちゃんの方が気にしていたみたい」という故郷・佐賀での勝利について語っていただきました。(取材・構成:大恵陽子)
「自分の厩舎は中村厩舎だけ」
――デビュー当初は体重調整に苦しんだようですが、5年目の2006年にはアウスレーゼでトゥインクルレディー賞を勝って重賞初制覇を遂げましたね。
真島 当初、アウスレーゼには(戸崎)圭太さんが乗っていたんですよ。でも調教には圭太さんが乗れなくて、僕がずっと「いいですよ。代わりに乗っています」と調教をつけていました。管理する阪本(一栄)先生にはプライベートでもずっと可愛がってもらっていたんですが、ある時、圭太さんがレースに乗れなくなって僕にチャンスをくださいました。レースで結果を残すことができて、アウスレーゼと重賞を2つ勝たせてもらいました。調教からパートナーとして組んでいたので思い入れがすごくあります。
とても気難しい子だったけど、すごく優しい面もあって、厩務員さんと相談しながらやっていました。あの馬に乗っている時はすごく楽しかったですね。レースではゆっくり行ってしまいにかけるっていう馬だったので、トゥインクルレディー賞でも道中いかに楽をさせるかっていうのを考えていました。勝った時は嬉しいっていうよりも楽しく乗っていたっていう感じです。調教から面白くて、どんどん良くなるのも分かって楽しかったですね。
――2008年からは毎年、年間100勝を超える勝ち星を挙げるようになりました。そして2012年には所属厩舎を離れ、TCKで初めての東京都騎手会所属になりました。地方競馬では騎手は必ずどこかの厩舎に所属しますが、その年から南関東で制度がスタートした騎手会所属というのは実質的なフリー。どういう経緯だったかを教えていただけますか?
真島 ちょうどその時期、所属する中村先生のところに石川(駿介)がいたのと、 (早田)功駿も入ってくるような形になったので、僕がいて邪魔っていうのじゃないですが、あまり人が多くてもどうかな? っていう思いがあったんです。そこで中村先生に「今度フリー制度ができるんですけど、どう思いますかね?」って相談したら、「フリーならフリーで好きなようにやりなさい」と言ってくださいました。
実は以前からフリーみたいにやらせてもらっていて、デビューした時から中村先生は「自分ちの馬じゃなくてよその厩舎の馬に乗りなさい」とか「走る方に乗りなさい」って言ってくださっていたんです。調教も8割くらいは他厩舎の馬に乗っていました。それはすごく大きかったですね。そのバックアップがないと自分はなかったなってすごく感じます。自分の厩舎は中村厩舎だけだと思っていて、他の厩舎に行くことは考えていませんでした。フリーになったのは何か経緯があったっていうよりも、タイミングがちょうどよかっただけです。
▲自身を支えてくれた師匠に感謝「自分の厩舎は中村厩舎だけ。フリーになったのはタイミングです」(撮影:榎本良平)
――数字のアヤかもしれませんが、東京都騎手会所属になった頃と前後してTCK以外(川崎、船橋、浦和)での勝ち星の割合が増えてきたように感じます。フリーになったことと関係があるのでしょうか?
真島 エージェントがバックアップしてくれているっていうのがすごく大きいと思います。フリー制度ができるかどうかくらいから今の方がエージェントをやり始めて、その分レースに集中できました。他場もよく乗せてもらえるようになりましたしね。
――同年6月にはお父様の管理馬レイズミーアップで西日本グランプリ(福山)も制覇しました。お父様も喜ばれたんじゃないですか?
真島 そんな前になりますか! 馬主さんもすごくお世話になっている方で、親父から「ちょっと行ってくれねえか」って依頼があったんです。レイズミーアップは南関東にいた時に乗っていて癖も知っていました。福山までは結構遠くてびっくりしました。新幹線で1本なんですけど、朝に行って、帰ってきたのが夜の11時くらい。行くだけでヘトヘトでした(笑)。でも、勝って親父もすごく喜んでいたみたいですね。
――ご家族のつながりで言えば、地元の佐賀競馬場では毎年、九州出身騎手を招待して「COME HOME九州 里帰りジョッキーズカップ」を開催しています。真島騎手も2008年から11年連続で出場されていて、2015年にはお父様の管理馬で勝利を挙げられましたね。
真島 たまたま抽選で巡り合わせが良かったです。みんなには「わざとだろ」って言われたけど、「毎年そんな本命に乗っているわけじゃないから」って(笑)。
▲地元のツッコミに反論!?「“毎年そんな本命に乗っているわけじゃないから”って(笑)」
真島 佐賀で勝ったっていうのは僕自身はそんなに気にしていませんが、母ちゃんの方が気にしているみたいです。今年も呼んでいただいて、ありがたいです(※今年は8月5日に実施。3着、1着で総合2位)。佐賀にはこの日だけしか帰れないんでね。仕事でこうして帰らせてもらって佐賀競馬場には感謝しています。
※次回の掲載は8月27日(月)18時予定です
祝・7152勝! 8月28日(火)に「的場DAY」開催!
▲8月28日(火)に大井競馬場で「的場DAY」を開催!
8月12日(日)の大井競馬5Rで、TCK(東京シティ競馬・大井競馬場)所属の的場文男騎手が、日本新記録となる地方通算7152勝を達成!
これを記念して、8月28日(火)の大井競馬を「的場DAY」と称し、お客様と一体感をもって的場騎手の記録達成をお祝いする各種セレモニー・イベントを開催します。
☆ドローンで迫力の生中継! 的場騎手表彰式☆▲的場文男騎手の表彰式を“ドローン”で生放映!
「的場DAY」当日、的場騎手の日本新記録・地方通算7152勝達成を記念して、当日の第10レース終了後に表彰式を実施。なお、表彰式の模様は、TCK史上初となる「ドローン」を使用した映像で生放映! 大迫力の表彰式をお楽しみください。
【時間】第10レース終了後
【場所】ゴール前賞典台
※天候などにより、「ドローン」による放映は行わない場合がございます。
☆みんなで着よう!マトT(マトティー)プレゼント☆▲先着7152名様に「マトT(マトティー)」のレプリカTシャツをプレゼント!
「的場DAY」当日、なんと先着7152名様に達成時の口取り撮影時に着用した祝賀Tシャツ「マトT(マトティー)」のレプリカTシャツを配布します! みんなで、マトTを着て的場DAYを盛り上げよう!
【実施日】8月28日(火)
【時間】開門〜
【場所】G-FRONT前特設ブース
【人数】先着7,152名様
【内容】当日各入場門にて「マトT引換券」を開門時に配布いたします。こちらの引換券を上記引換場所までお持ちください。
※お一人様1枚(1回)限りとさせていただきます。
※サイズはSサイズ、Mサイズ、Lサイズからお選びいただけますが、サイズごとに数に限りがございますのでご了承ください。
☆的場騎手と記念フォトセッション!☆▲祝賀マフラータオル「マトタオル」
「的場DAY」当日に、抽選会で当選した230名様と的場騎手によるフォトセッションを実施。参加者の方には、祝賀マフラータオル「マトタオル」と「マトT」をもれなくプレゼント! タオルとTシャツを身に付けて、大記録を一緒にお祝いしよう!
【時間】最終レース終了後
【場所】L-WING1階 馬場側特設会場
【人数】「祝7152勝! 記念大抽選会」で当選された方 230名様
※20時頃に会場にお越しいただける方で、21時頃までイベントに参加できる方のみ対象です。
※イベント実施に伴い、当日のメインレース終了後に会場を規制します。
☆記念デザイン入場券販売!☆▲記念入場券デザイン(1)
▲記念入場券デザイン(2)
「的場DAY」当日に、記念デザインの大井競馬入場券を販売します。今回は、記念入場券2種類を各7152枚ずつの販売です。数に限りがございますので、お早めにご来場ください!
【時間】開門〜
【場所】未定(決定次第、TCK公式ホームページでお知らせします)
【発売数】2種類 各7152枚
【発売金額】1枚100円
※お一人様各1枚までの販売とさせていただきます。
※無くなり次第終了となります。
「的場DAY」当日はこの他にもイベント盛りだくさん! 詳しい情報はTCK公式サイトをご覧ください。金字塔達成の快挙を、肌で感じられる注目の一日! 皆さまのご来場、心よりお待ちしております!
※外部サイトにリンクします