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レースや調教で使われるゼッケンについて、もーっと奥深く取材しました!

  • 2018年08月21日(火) 18時00分
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前回のゼッケンバッグに続いて、今回もゼッケンのお話です



障がいを持ちながらでも出来ることが増えれば…


 甲子園は今日が決勝戦、秋田の金足農業高校の勢いは止まりそうにないですね。あの校歌を歌う表情というか反り返り姿勢は最高やな!もう一度見たい! 大阪桐蔭高校との対決と、アジア大会のトランプ競技「ブリッジ」から眼がはなせない、長ーい一日になりそうです。

 競馬界でもサマーシリーズがいよいよ終盤。優勝の行方が分からなくなってきました。菱田騎手が7年目にして北九州記念(GIII)で重賞初V「おめでとうございます!!」。

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北九州記念を制したアレスバローズ。鞍上の菱田騎手は重賞初V (C)netkeiba.com


 アレスバローズとコンビを組んでいたが上手く結果が出せず「みちのくS」をずっと引きずっていたそうですが、この馬と再びコンビを組むことができ、その恩に応えたいというこの一戦にかける思いが伝わってきましたね。重賞連勝で秋への期待が大きくなってきました。

 札幌記念(GII)も名馬がそろった中、一瞬で馬群を突き抜け、首の上げ下げを制したサングレーザーが勝利。ユーイチ(福永騎手)おめでとう!ますます話題が多くなる秋競馬も楽しみです。

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札幌記念は福永騎手騎乗のサングレーザーがGI馬を撃破!(撮影:高橋正和、(C)netkeiba.com)


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 秋になるともう一つ楽しみなことがあります。前回ゼッケンの話をお届けしましたが、もう少し奥を覗いてみました。

 調教用ゼッケンは10月に一斉交換され、新しい番号に変更されます。なぜ10月?と疑問を持ち事務所を訪ねました。

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ゼッケンの秘密を探るため、いざ潜入…!


 調教用ゼッケンは4ケタの番号が入る、馬の背番号とも言えるもので、この番号で馬の名前が分かるように管理されています。競馬場などで回収されたペットボトル約6本で作られています。調教用は1年間使うのでもう少し丈夫にするため12本使っているそうです。環境対策につながる作業をしているそうです。

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この馬、強かったな…誰のゼッケンか分かりますか?


 レース用のゼッケンは大変な作業で作られています。枠番が木曜日に決まるのでそこからの作業になるんですね。レースごとにプリントした馬番と馬名を型抜きし貼り付けていきますが、馬名が複雑なので濁点など間違えないように苦労しているんだそうです。3場で約500枚くらい作っているそうです。入念にチェックを重ねていると話されていました。

 レース用ゼッケンには、レースによって違いがあるのは皆さんご存知ですか? 色に決まりがあるんですよ。一般レースは白地に黒の文字ですが、ダービーは特別なんです。白地に黒文字は同じですが、馬名が金の糸で縁取りされています。ダービーだけの特別です。

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よーく見ると金糸で縁取りがされている、日本ダービーのゼッケン(撮影:下野雄規、(C)netkeiba.com)


 ダービー以外のクラシックレースは紫紺に黄文字、他のGIレースは紫紺に白文字、特別レースは黒地に白文字…ですが、独自のデザインの招待レースもあります。こんな違いも楽しめる競馬のライブ観戦は面白いですよ。

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▲▼こちらはGI登録馬の調教用ゼッケン。トレセン内の事務所で保管されています

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 秋競馬になると色々なレース用ゼッケンを見ることができます。パドックで馬体チェックと併せて、ゼッケンチェックもしてみてはいかがですか?

 6月にデビューした2歳馬が未勝利を卒業し、3歳馬へと成長し、番組が編成されます。ここで交換されたゼッケンが地域の振興センターを通して各障がい者施設に配布され、それぞれの作業で、世界でたった一つのゼッケンバッグが出来上がっていきます。競技用のゼッケンも馬番だけ貼り付ける作業を障がい者施設で行っているそうです。

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10月から変更される調教用ゼッケンの準備が、着々と進んでいます


 聴覚障がい者施設“みみの里”では2009年から始まっているゼッケンバッグ作りも10年目に入り、新しいロゴもできました。

 障がいを持つ人たちの貴重な作業で1つ1つ出来上がってファンの方に喜んでいただけたら、障がいを持ちながらでも出来ることが増え、活きるエネルギーにつながっていきます。競馬ブック、ノーザンホースクラブや、ふるさと納税などにも活用されています。

steedのホームページは、こちら。
http://steed.jp/

 JRAからの提供でゼッケン作りからバッグまで、環境対策と同時に障がい者施設の支援活動につながっています。この輪がもっと大きくなってほしいと思います。例えば、ペットボトルキャップが分別できたらワクチンが一杯できるのにな…といったことが課題です。

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 競馬もエコも楽しんで、そろそろ秋競馬に突入…ですが、残暑はまだまだ厳しいですね。実は何年かぶりに原因不明の38度の熱を出しましたが、1日で下がり「ほっ!」です。みなさんも体調不良に気をつけてください。

つねかつこと常石勝義でした。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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