▲種牡馬になっても大活躍のロードカナロアを特集!(撮影:高橋正和)
中央競馬の発展に特に貢献した競走馬が選出されるJRA顕彰馬。今年はロードカナロアが選出されました!これを祝して、ロードカナロアを3週にわたって特集します!第2回は、主戦を務めた岩田騎手、当時ロードカナロアと凌ぎを削ったライバル馬に騎乗していた池添騎手、酒井学騎手から頂いたロードカナロアへのメッセージをご紹介いたします。
(取材:大恵陽子)
岩田康誠騎手
ロードカナロアさんへ
途中から乗せていただきましたが、素晴らしい馬に巡り会えました。
一番印象に残っているのは引退レースの香港スプリント。一番強かったなぁ。5馬身差で勝って本当にすごい馬に乗せてもらった、とつくづく思いました。状態も良くて、道中は前を見ながら4コーナーで外を回るとビューンッ!!!っていう加速。競る間もなく一気に行って、最後にふさわしい強いレースをしてくれましたね。
子供たちの活躍もホント、目立っていますよね。僕も何頭か乗せてもらいましたよ。おっとりしているところや筋肉質なところは似ていますね。戦車みたいな馬だったので。
名馬に乗せてもらって感謝の一言です。ありがとうって伝えたいですね。それに、お父さんとして今がんばっているんで、もっといい馬を出してもらいたいと思います。
池添謙一騎手(カレンチャンに騎乗)
ロードカナロアさんへ
僕は同じ厩舎のカレンチャンに乗っていて、対戦することが多かったですね。ロードカナロアは元々素質もあったんでしょうが、レースを積み重ねるごとに一歩一歩強くなっていきましたよね。
2012年の高松宮記念まではカレンチャンの貫録というか、譲らない部分がありました。でも、夏を越してロードカナロアがもっと力をつけてきました。「まだカレンチャンの方が強い」と思ってレースをしていましたが、最後は世代交代のような感じでスプリンターズSはロードカナロアに負けてしまいましたね。春は凌げたんですけどね、2着でした。ここからスプリント界を背負っていく馬になっていったのかなって思います。
レース中はロードカナロアがいつ差してくるのかなって意識をしてレースをしていましたよ。
酒井学騎手(ハクサンムーンに騎乗)
ロードカナロアさんへ
もう、強いしかないです(笑)
セントウルSではハクサンムーンが勝ちましたが、こちらはサマースプリントシリーズ最終戦を取りに行ってのレースでしたが、彼はスプリンターズSの前哨戦。それでも「うわっ勝った!!」ってビックリしましたよ。ラッキーっていう感じではありましたが、ハクサンムーンだってG1を勝てるだけの馬でしたからね。ロードカナロアさえいなければって悔やむところはありましたけど、どの時代でもそれは一緒だと思います。ロードカナロアが引退後、G1を獲らせてあげることができなくて申し訳ないと思っています。
ロードカナロアは1600mでも折り合って勝つ自在性を見せて、「そら敵わへんなー」と思いました。でもね、ロードカナロアがしっかり結果をあげてくれたことに感謝しているんです。ハクサンムーンがなんで負けたかって言ったら、ただただロードカナロアが強かったからだっていうのを結果で証明してくれましたから。逆に中途半端な競馬をされていたら、ハクサンムーンも大したことなかったんかって言われてしまいますからね。
「世界のローーーードカナロアッ」って実況されるくらいの馬に立ち向かったハクサンムーンは、G1は獲れなかったけど強かったんだよ!って証明できるというかね。ありがたい話だったかな、と思います。
ロードカナロアのあしあと
▲2013年3月24日、前年惜敗を喫した高松宮記念を完勝!(C)netkeiba.com
▲2013年6月2日安田記念。不安視された距離延長もなんのその。マイル王の座も手に(撮影:下野雄規)
▲2013年9月29日、王者の走りを見せつけ、サクラバクシンオー以来となるスプリンターズS2連覇を達成!(撮影:下野雄規)
▲ラストランとなった2013年12月8日香港スプリント。2着になんと5馬身差をつけて圧勝し連覇達成!(撮影:高橋正和)
▲▼2014年1月13日京都競馬場で引退式が行われ、たくさんのファンが現役最後の姿を目に焼き付けました(C)netkeiba.com
(10月11日公開予定の第3回に続きます)