かつて相性が良くないものとされていたが…
先週のサウジアラビアロイヤルカップはグランアレグリアが圧勝した。同馬はディープインパクトにTapit牝馬という配合。TapitはA.P.Indyの孫にあたり、大きくくくればボールドルーラー系ということになる。
この配合は、かつて相性が良くないものとされていた。ディープインパクト×ボールドルーラー系という馬はこれまで50頭弱が登録されてきた。今回はPOG期間なので2歳~3歳6月までを対象にすると、現6~10歳世代は
といった感じ。これでは相性が悪いとされても仕方ない。
ところが現5歳世代は2頭しかいなかった該当馬からハートレーが重賞勝ち。4歳世代は10頭の中からアルアインがGI勝ち。3歳世代はPOG期間の重賞勝ちこそなかったが1走あたり賞金は228万円で前記の6~10世代よりも高い。そして2歳世代からはグランアレグリアが出た。
こうなると、もはや相性が悪いなどとは言えない。結局ディープインパクトならなんでも走ってしまうのか……という話になってくる。
もうひとつ、「結局ノーザンファームなら」も言えそうな結論だ。この配合で重賞勝ちした3頭はすべてノーザンファーム産。POG期間に2勝以上をあげた7頭のうち5頭がノーザンファーム産でもある。賞金ベースでは、この配合がPOG期間内にあげた賞金のうち70%以上をノーザンファーム産が占めている。
結局いいものはいい、というような話だが、その発想だけでドラフトが進んでいくと、POGのゲーム性が削がれていくのも事実。ディープインパクトとノーザンファームの能力に敬意を表しつつも、この流れに対する突破口はないものかと、考えてしまう。