LINEを見て驚愕!→大儲けのはずが…(村本浩平)
シェーングランツはいかにもオークス向き、と記しておこう
知り合いのカメラマンから送られて来たLINEを見て驚愕した。そこには、
「10月の平地重賞、全てノーザンファーム生産馬が勝利してます」
と書いてあったからだ。
まさか、と思い調べてみると、10月6日のサウジアラビアロイヤルカップ(グランアレグリア)から、毎日王冠(アエロリット)、京都大賞典(サトノダイヤモンド)、アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス(ディアドラ)、秋華賞(アーモンドアイ)、富士ステークス(ロジクライ)、菊花賞(フィエールマン)と、確かに重賞勝ち馬にはノーザンファーム生産馬の名前が並んでいた。
LINEをもらったのは秋華賞の後だったのだが、この調子だとスワンステークスも、アルテミスステークスも、そして、天皇賞・秋もノーザンファーム生産馬が勝利→馬券を転がして大儲け\(^O^)/! と意気込んで馬券を買ってみたのだが、その結果は…お察しください(ちなみに天皇賞・秋はノーザンファーム生産馬のレイデオロが勝利しました)。
このノーザンファーム大攻勢の中で一矢を報いた印象があったのは、アルテミスステークスをレコードで制した、社台ファーム生産馬のシェーングランツ。札幌開幕週でのデビュー、そして初勝利も札幌競馬場ということで、そのレースぶりだけでなく、馬体もじっくりと目にする機会があった。
シェーングランツの半姉は阪神ジュベナイルフィリーズを制し、次の年にはオークスも勝利したソウルスターリングである。そのソウルスターリングもまた、その年の札幌開幕週で鮮烈なデビューを果たしたのだが、レースぶりも含めた姿も目の当たりにした印象からすると、現時点での完成度ではまだ劣るかなとの印象を受けた。
未勝利戦で2着に5馬身差を付ける圧勝を遂げた時ですら、「本当に良くなるのは来年の春。オークス向きのはず」と軽視していたのは事実である。それだけに、芝のマイルをあれだけの時計で走破しただけでなく、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒8の末脚で上がってきたときには、グリーンチャンネルのレース映像を呆然と見守るしかなかった(馬券は筆者が5月23日の赤本取材班コラムで推奨した、ヴィクトワールピサ産駒というくくりから、産駒のエールヴォアから買っておりました)。
まあ、馬券の与太話はさておいて、2歳重賞を圧巻のパフォーマンスで勝利したものの、シェーングランツがまだ未完成であるという観点には変わりは無い。しかしながら、社台ファームの関係者に、「おめでとうございます!」と連絡をした際に、
「右回りよりも左回りの方がスムーズに走れそうだったのと、直線が長いコースが向いているとも思っていたので、このレースは期待していました!」
との返事が返ってきた。「なら、レース前に言ってよ!」とツッコミを入れたくなりながらも、その言葉に、改めてオークスではガッツリ馬券を買おう! との思いが強くなった。
勿論、出走が予定されている阪神JFを軽視するわけではない。しかしながら、姉も制した舞台、なおかつ距離が合った方が更に良さそうな血統背景からしても、「シェーングランツは来年のオークスの本命!」と、自分の馬券に対する備忘録として、このコラムに書き記しておきたい。