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人気下位の馬も上位馬と差は無し!? マイルCS注目馬の追い切りチェック!

  • 2018年11月14日(水) 18時00分

まず頭を悩ませるのが、美浦所属の2頭


 今朝のトレセンニュースでお伝えしたのが、ジャパンカップの1週前、チャンピオンズカップの2週前追い切り。いよいよ12月が近付いてきて、2019年がもうそこまでやってきている感じ。なにより忘年会の声をかけていただけると、もう年末って感じがしますよね(笑)。

 マイルCSでまず頭を悩ませるのが、美浦所属の2頭。アエロリットとステルヴィオの扱い次第で馬券のデキが変わってきそうな気がします。そこに栗東所属の人気下位が予測される馬たちの好調をどう絡めていくのか。netkeiba.comの予想単勝オッズで100倍を超える馬も状態に関しては、上位とさほど差がないと思うのですが。

【マイルCS/モズアスコット】

 全体的な調教量としては決して多くなかったものの、最終追い切りの動きを見れば、十分に力を発揮できる状態だと判断できました。それが最終追いの坂路4F51.7秒と速い全体時計に対して、1F12.0秒という鋭い伸び。結果的に2着でしたが、前哨戦としては、ほぼ満点の調整過程と結果だと思います。

 中2週の今回。通常なら正味の追い切りは1本でもおかしくありませんが、11月9日に坂路4F51.1秒を一杯に追ってマーク。13日は坂路で15-15の勢いある動きを見せ、最終追い切りは14日に坂路4F51.5秒。緩めることなく、ビシビシ調教。さすが連闘で安田記念を勝っただけのタフガイです。最終追いの1F12.0秒も素晴らしいですし、春秋連覇のマイル王がもう手の届くところにあります。

モズアスコット

モズアスコットは春秋連覇のマイル王がもう手の届くところにある(11月13日撮影)


【マイルCS/ペルシアンナイト】

 昨年と同じ、富士SからマイルCSというローテーション。着順は昨年と同じ富士S5着。ということは本番1着も同じと想像したくなります。しかし違うのは調教内容。そもそも昨年の富士Sは結果こそ5着でしたが、中間の追い切りではしっかり動けていました。ところが今回は1週前追い切りの併せ馬で遅れ。今年の5着はやっぱりという気がします。

 そしてこの中間。動きに機敏さがありません。1週前追い切りは単走だったので、併せた時に分かる活気などの判別がつきませんでしたが、最終追い切りは併せ馬。ジャンダルム含めた3頭併せでしたが、やっぱり動きは地味。時計は速くなりましたが、一本調子で走っているようにすら見えます。

ペルシアンナイト

ペルシアンナイトの動きはやっぱり地味(11月13日撮影)


【マイルCS/エアスピネル】

 前走は1番人気でしたが、ウマい馬券では無印としました。その理由は1週前追い切り。この馬の休み明け好走パターンは1週前追い切りに表れますが、それがなかった前回は思い切った印にしました。4着とはいえ、勝ち馬から0.4秒差ならその評価が正しかったと思っています。

 今回は最終追い切りが最大のポイントでしたが、その前に1週前追い切りも昨年とは違うパターン。というよりも、熱発があったということで1週前追い切りを行っていません。最終追い切りは坂路4F51.2秒ですから、昨年2着時とほぼ同じ時計。これは評価できても、そこに至るまでの過程として、評価を下すのであれば、やはり昨年より下になります。

エアスピネル

エアスピネルに評価を下すのであれば、やはり昨年より下(11月13日撮影)


【マイルCS/ロジクライ】

 絶好調。その言葉に尽きます。前走後は早々にプール調教でケアを行い、11月1日には坂路で時計を出します。1週前追い切りにはC.デムーロ騎手が跨って、併せ馬できっちり先着。4F51.4秒はこの馬にとって、さほど速い数字ではありませんが、内容としては素晴らしかったと思います。

 最終追い切りは久しぶりに遅めの4F時計。その分、後半2Fは24.7秒、1F12.0秒ですし、ちょうどよい仕上げになったと思います。追い切り本数もこれまで同様に多くなっていますし、あとはマイラーズCの時のように、ハナに立たされるような展開にならなければ。

ロジクライ

ロジクライはハナに立たされるような展開にならなければ(11月13日撮影)


【マイルCS/ロードクエスト】

 前走は栗東に滞在して、きっちり結果を出しました。その最終追い切りにはM.デムーロ騎手が跨っていましたが、時計は遅め。併せ馬でレッドジェノヴァに先着するという内容が好走につながったように思います。

 それを思えば、今回の最終追い切りは単走。横山典弘騎手が跨って、時計自体は速くなりましたが、パターンとして前回と違うところをどう評価するか。また滞在ではありますが、追い切り本数がさほど多くない点も気になります。

ロードクエスト

前走と調教内容を変えてきたロードクエスト


◆次走要注意

・11/11 福島2歳S【ワールドウォッチ】(3人10着)

 スタートが遅くて、前半は促されながらの追走。4コーナーから直線は上手にコーナーリングすることができずに加速が遅れて、エンジンがかかったところでゴール。完全に距離不足での敗戦なだけに、距離延長での変わり身に期待したいところ。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切りでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・マイルCS【カツジ】

 先週に引き続き、CWでの追い切りでしたが、とにかく素晴らしい走りを連発しています。6F81.8秒と速い全体時計に対して、終いは11.3秒の鋭い伸び。状態に関しては申し分ないだけに、あとは力関係だけです。

カツジ

状態に関しては申し分ないカツジ(11月14日撮影)



【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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