▲オーストラリアに来た初日、右がトロイ調教師、左がサポートをしてくれたジョシュ氏
ソールインパクトの関係者に恩返しができるように
こんにちは。坂井瑠星です。
このコラムが出る頃には、僕はアメリカに向かう飛行機のなかです。その話は最後にするとして、まずはオーストラリアでの武者修行が終わりを迎えたので、駆け足になりますが、その一年間を振り返りたいと思います。
一年前のちょうど今頃、少しの期待と大きな不安を胸に抱えて日本を発ちました。
オーストラリアに着いて、まず最初にぶつかったのは言葉の壁です。渡豪前から勉強はしていたつもりでしたが、実際現場で働いてみるとまったく通用しませんでした。語学学校に通うなどして少しずつ慣れてはいったものの、英語を聞くのが嫌になり、頭が痛くなる日もありました。しかし、馬には毎日乗れていましたし、与えられた仕事はこなしていました。
▲初めてシティで勝利した時
次にぶつかった壁は、日本とのレーススタイルの違いです。
日本でも基本は内をロスなく走って…というスタイルですが、オーストラリアではとくにその点を重要視していて、外3頭目など問題外。スタートしてからの激しいポジション争いに上手く対応できず、多くのレースで外を走ってしまい、騎乗数も減っていきました。
そのタイミングで、人馬転による怪我…。一時期はまったくレースに乗れない日々が続きました。
このままでは何もできずに遠征が終わってしまうと思い、拠点をメルボルンからアデレードに変えたのもこの時期でした。