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▲フィエールマンを管理する手塚貴久調教師 (C)netkeiba.com
キャリア4戦で菊花賞を制したフィエールマン。管理する手塚貴久調教師は、2013年の朝日杯FS(アジアエクスプレス)以来5年ぶり、4度目のGI勝利となりました。明け4歳となった菊花賞馬の始動戦に選ばれたのが、勝利経験のある中山が舞台のAJCC。指揮官にその手応えを伺います。
(取材・文=佐々木祥恵)
異例の菊花賞ローテも「状態と能力は通用する」
――まずラジオNIKKEI賞(GIII)2着から菊花賞直行は予定通りだったのでしょうか?
手塚 急に菊花賞直行と決まったわけではなく、レースが終わって3週間くらいまでの間には、菊1本で行こうかなと思っていました。
――ラジオNIKKEI賞後はかなり疲れがあったのでしょうか?
手塚 あの日の福島は気温が30度台後半でとても暑かった上に、結構きつい競馬になりましたから、馬のダメージは相当ありました。レースから1週間ほどたっても馬体重がなかなか回復しなかったこともあり、オーナーと相談してセントライト記念を挟まず、菊花賞1本で行くことになりました。
――それまでも体質的に弱いところがあって、間隔をあけながら出走していましたね?
手塚 そうですね。馬体も腹袋があるタイプではなく、見た感じも細い馬で、間隔を詰めて使うと体も萎みやすいというのもありました。