強い馬の中で“飛び抜けた存在”になるのは難しい?
今回はまず宣伝から。めでたくJRA賞馬事文化賞を受賞した拙著「競馬と鉄道」の販売についてです。
受賞発表直後、Amazonや楽天などに在庫がなく品薄状態になっていましたが、ようやく各サイトに本が行き渡り、ふつうに入手できるようになりました。まだお読みいただいていないみなさん、ぜひお買い求めください!
ハッキリ言って、今、市場に出回っている本が売れても、私の収入が増えるわけではありません。もうその分の原稿料はいただいちゃいましたからね。でも、これが再重版になるとか、続編を出すことになるとかすれば、話は変わってきます。
「競馬と鉄道」に関しては、限られたページの中に書き切れなかったことがたくさんあります。また、本を上梓したあとにダイヤ改正が行われたり、新たな発見があったりしていますので、できれば続編を書いてみたいと思っているところです(再度、馬事文化賞を受賞できるとは思っていませんよ)。
そのためには、“初回作”がもっと売れてくれないといけません。多数のお買い上げをなにとぞよろしくお願いいたします!!
さて、今年はじめの当コラムで、恒例のダービー馬予想をご披露しました。私の本命はサートゥルナーリアですが、いちおう念のため、去年まで10年間のダービー馬について、そのステップを調べてみました。
ちょっと意外だったのは、ここ10年で無敗のダービー馬は1頭も現れなかったこと。2005年のディープインパクト以来、その快挙達成は途絶えています。強い馬のレベルが上がって、その中で“飛び抜けた存在”になることが難しいから、なのでしょうか?
3歳初戦がどのレースでどういう成績だったかを見ても、さまざまなパターンがありました。もっとも多かったのは、09年ロジユニヴァース、13年キズナ、14年ワンアンドオンリー、18年ワグネリアンが走った弥生賞で、それを勝ったのはロジユニヴァースだけ。あとの4頭は負けていて、去年のワグネリアンはデビュー以来の連勝が3でストップしています。
他に3歳初戦を白星で飾ったのは、10年のエイシンフラッシュ(京成杯)、15年のドゥラメンテ(セントポーリア賞)、16年のマカヒキ(若駒S)の3頭。つまり、3歳初戦に勝ったのはロジユニヴァースを含めた4頭で、あとの6頭は黒星スタートだったわけです。
ただし、負けたとしても5着以内(13年キズナ=弥生賞5着、17年レイデオロ=皐月賞5着、ほかの4頭はいずれも2着)ですから、3歳初戦で大負けしたらダービー制覇は難しいと考えていいでしょう。
すると、私のダービー馬予想の的中は、サートゥルナーリアが弥生賞か皐月賞から始動して、そこで2~5着に負けてくれるかどうかにかかっている、ってことになっちゃいますね。そんなにウマく事が運ぶはずはないと思うんですけど…。