
▲小牧騎手らしい“やっちまった”エピソードをお届け
区切りの900勝まであと16勝。「遠いなぁ」と語る小牧騎手ですが、昨年、お酒との付き合い方や食生活を見直したことで減量が楽になり、体調はすこぶるいいそうです。リハビリ中から取り組み始めた糖質制限も続行中……かと思いきや、まさかの炭水化物祭り!?今週の『太論』では、小牧騎手らしい“やっちまった”エピソードをお届けします!(取材・文:不破由妃子)
体の調子よりも気持ちの調子のほうが大きいね
──今週の『太論』は、エールが込められたこんな質問から。「あと16勝で900勝ですが、900勝を達成したのちは1000勝の大台を目指すお気持ちはありますか? 簡単なことではないのはわかっていますが、ぜひ1000勝達成をモチベーションに、まだまだ頑張ってほしいです」。
小牧 900勝かぁ、遠いね(苦笑)。目指してからの時間がすごく長く感じるわ。頑張ってんねんけどなぁ。1000勝はね、もう考えんようにした。とりあえず900勝を達成せんことにはね。それまでは絶対に辞めたくないし。
──以前は「1000勝」という数字を大きな目標として掲げていらっしゃいましたよね。
小牧 うん。でも、今の時点では1勝するのが難しいから、1000勝なんて考えられへん。目指すかどうかは、900勝してから考えるわ。以前のようなリズムでポンポンと勝っていったら、すぐに到達するんやけど…。勝つことがこんなに難しいとは思わんかった。今はホントに1勝1勝や。900勝の記念品をすでに発注してしまっているから、なるべく早く達成したいんやけどね(笑)。
──続いては、「ジョッキーにはバイオリズムがあると思いますが、小牧騎手は自分の調子の良し悪しをどこで感じ取りますか?」という質問です。
小牧 やっぱり体の動きでしょう。その日最初のレースに乗ってみて、「今日は体が動くな」とかね。ただ、最初のレースで「今日は調子がもうひとつやな」と思っても、乗っていくうちにほぐれていくこともある。
──ご自身で感じる調子というのは、日によってけっこうアップダウンがあるものなんですか?
小牧 いや、体のどこかに痛みがあるときは別として、そんなに差はないよ。いつも万全の態勢でレースに臨めるように、週末に向けて調整しているわけやし。そういう意味では、体の調子よりも気持ちの調子のほうが大きいかもね。
──レース中の視野だったり、判断力だったり?
小牧 うん。調子がいいときは周りがよう見えるのか、判断がことごとくハマったりするからね。あとは、勝てばそれだけで気分が乗るから、リズムも自然と良くなったり。なんせ勝つことが一番やね。
──ジョッキーの調子の良し悪しは、気持ちに左右される部分が大きいんですね。
小牧 僕はそう思うけどね。競馬だけではなく、スポーツはなんでもそうですやん。気持ちの問題がホントに大きい。だからこそ、早くひとつ勝って波に乗りたいんやけどね。
──ファンのみなさんからも、今年の初勝利を期待するメッセージがたくさん届いています。
小牧 ありがとう。いつも励みになってます。体重管理が楽になったこともあって、幸い体調は絶好調やからね。この前も本屋さんで錆びない体を作るための本を買ってね、勉強してますわ。そういう本がたくさん出てるけど、なんせ糖質制限やね。糖質制限の本ばっかりや。
──そういえば続いてますね、糖質制限。小牧さん、炭水化物大好きなのに…。
小牧 うん、ご飯もラーメンも大好き(笑)。でも食べてないです。そのぶんおかずを腹いっぱい食べれば、それほど辛くないし。あ、食べてないは嘘や…。少し前に酔っ払って(炭水化物を)食べてたらしいわ…(苦笑)。
──「らしい」ということは、必殺、記憶喪失ですね(笑)。
小牧 はい(笑)。天津飯とラーメンと餃子を食うてたらしい(笑)。
──炭水化物祭りじゃないですか!
小牧 一緒に飲んでたトレーナーが、お店で何を食べたか写真を撮っていて。トレーナーもあんまり覚えてないらしいんやけど、次の日その写真を見せられてビックリしたわ。
──天津飯とラーメンと餃子ですから、一緒にいた何人かでシェアしたのでは?
小牧 いや、僕一人でそれだけ頼んだらしい。ペロッと食べちゃったのかなぁ…。頼んだのも食べたのも覚えてないねん(笑)。ま、それでも減量は楽やから、たまには良しとしますか。

天津飯とラーメンと餃子を僕一人でそれだけ頼んだらしい…