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園田のまぐろ専門店

  • 2019年03月05日(火) 18時00分

これは全制覇したい!と思わせるメニューがズラリ


『そのだ金曜ナイター』が始まったのは、2012年9月のこと。平日開催が多い地方競馬では各地でナイター開催に舵を切る主催者が多いなか、園田競馬場でもかなり以前からナイター開催は検討されていた。

 しかし周辺住民との折衝がうまくいかず、その計画は何度も頓挫してきた。それでも時代の変化とともに、競馬(を含む公営競技)に対する一般的な拒否反応も薄れてきたのだろう、ようやく見出された妥協点が「金曜日だけなら」ということで、園田競馬場でも関係者の悲願だったナイター競馬がスタートして現在に至る。

 満を持してのナイター開催ということでは、平日の昼間開催では競馬場に来られないファンの人たちにたくさん来てもらおうということもあり、『その金ナイター』がはじまるタイミングで場内飲食店も大幅にリニューアルされた。

 しかしながら馬券の売り上げは、どんどんネットにシフトしていく時代。その金ナイターはともかく、平日昼間開催の場内は、昭和から平成初期にかけてのような賑わいを望むことは難しく、それゆえリニューアルされた飲食店の中には、年月の経過とともに撤退や入れ替えとなった店舗も少なくない。

 そんななかでも、その金ナイター開始時から今に至るまで繁盛しているのが『まぐろ専門店 一八』だ。

喜怒哀楽

パドックの向かいにある『まぐろ専門店 一八』


 この『一八』。開店当初は「ひとや」と言っていたのが、読み方としてあまり浸透しなかったのかどうか、いつからか「いちはち」と読ませるようになった。

 当然のことながら、繁盛しているのにはワケがある。「安い」「ウマイ」は当然。店内は、テーブルもカウンターもゆったりとしていて居心地がいい。ご飯物や丼ものについてくる、味噌汁、漬物はセルフサービスだが、それゆえ好きなだけいただける。そして何よりの魅力は、「競馬場でこんなのが食べられるの?」というメニューが豊富なこと。これは全制覇したい!と思わせるメニューが並んでいる。

 オススメはたくさんあるのだが、まずはコレ。マグロカツ丼。

喜怒哀楽

マグロカツ丼。さっぱりソースで、いただきます!


 カツがちょっと小さく見えるのは、ドンブリがかなりデカいから。味噌汁のお椀と比べていただければ、その大きさがおわかりいただけるかと。これにご飯をたっぷり盛られでもしたら大変なことになる。厚さ1.5cmほどはあろうかというマグロのカツはボリュームたっぷり。たれは、一般的なソースではなく、野菜系(玉ねぎか?)のおろしだれで、さっぱり。それゆえモリモリといただける。これがなんと!ワンコイン500円也!

 そのほか、2018年11月時点でのメニューから、食事系のものを列記しておくと……

 鉄火丼(500円)
 マグロほほ肉ステーキ丼(600円)
 マグロピリ辛ユッケ丼(500円)
 手作りマグロカレー(500円)
 マグロふわとろオムライス(650円)
 マグロカレーうどん(500円)

 ほらね、どれを食べようか迷うメニューでしょ。たとえばマグロカレー。一見、肉塊がゴロゴロ入ったビーフカレーかと思ってしまうが、肉塊らしきものは、まぎれもなくマグロだ。今の寒い時期なら、超熱々のマグロカレーうどんもオススメ。逆に、夏の暑い時期に食べようと思えば相当な覚悟(?)が必要だ。

 そして売切れ必至のレアアイテムが、これ。マグロカツサンドだ!

喜怒哀楽

ボリュームたっぷりのマグロカツサンド


 このボリュームで、なんと350円也!ちょっと色的に淡白な感じがしないでもないが、じつはマグロカツ丼のさっぱりソースとは対極。パンとマグロカツの間のキャベツには、たっぷりマヨネーズと(いわゆる一般的な)ソースがからまっている。マヨラーにとっても満足の逸品だ。日によっては、一切れ150円でバラ売りしているときもある。

 個数限定ゆえ、レース後半にもなると売切れていることがほとんど。これはあくまでも想像なのだが、たっぷりマヨネーズゆえ、時間の経過とともにパンにマヨネーズ&ソースが染み込んでしっとりとしてしまうため、あまり数をつくらないのではないかと。

 で、こんな“お知らせ”が常に用意されているのも、レアアイテムゆえだろう。

喜怒哀楽

売切れ必至のマグロカツサンド、お早めに!

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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