▲朝日杯FS優勝時のアドマイヤマーズ、2つ目のGI制覇へ (C)netkeiba.com
マイルで4戦4勝。マイルGI・朝日杯FSを勝ったアドマイヤマーズがNHKマイルCに参戦します。皐月賞は最内枠を引き、馬群での競馬になったものの4着。「ロングスパートが持ち味」という同馬にとって広いコースでのマイル戦は条件好転とも言えるでしょう。皐月賞後からの状態、また初めてトレセンで見た時に感じた忘れられない“驚き”などを調教パートナーの大江祐輔調教助手に伺いました。
(取材・文:大恵陽子)
デビュー前から異彩を放っていた存在
――前走の皐月賞は4着。これまでは逃げたり好位から抜け出すレースをしてきましたが、馬群での競馬となりました。
大江祐輔調教助手(以下、大江助手) 前のポジションで競馬ができれば、自分のタイミングで仕掛けられたと思うのですが、最初のコーナーまでのやり取りで1列後ろの位置取りになってしまいました。最内枠ということもあり、前にも後ろにも力のある馬がいてそれらが仕掛けた後じゃないと仕掛けられず、自分の持ち味を生かしきれなかったかなと思います。
競馬なので仕方がないですし、展開のアヤですね。4着でしたが、上がり3Fでの瞬発力の差だけだと思います。負けたとはいえ、そんなに大きくは負けていないと感じています。
――トレセンに入厩した頃の印象はいかがでしたか?
大江助手 ゲート試験を受けるために初めて入厩した時、馬体登録のためにJRA職員と厩舎従業員が一緒に馬を見る時があるんですが、その時の立ち姿がすでに競走馬みたいなバランスをしていたのがすごく印象に残っています。
いまレースに行ってもやれるんじゃないかって冗談で思ってしまうほど全体のバランスもそうですし、皮膚の薄さや筋肉の張りも本当にいい状態でした。ポテンシャルの高さと、「早くから活躍してくれるんじゃないかな」っていうことを感じました。
――デビュー前から期待を寄せる馬だったんですね。
大江助手 そうですね。調教で跨ってからも期待しましたし、乗る前からも期待の高い馬でした。実際に新馬戦は直線で後ろから馬が来れば来る分だけ伸びて、能力の高さを見せてくれました。