
▲平成元年生まれの三浦皇成騎手との対談も、今回がいよいよ最終回 (C)netkeiba.com
平成と令和をまたいでの今回の『with 佑』。平成元年生まれの三浦皇成騎手との対談も、今回がいよいよ最終回です。「取材でこんなに馬のことや競馬のことを話したのは初めて」と、本音をもらした三浦騎手。そう、最後に語り合ったテーマこそ“GI”。佑介騎手自身、GIを勝つことを今や遅しと待たれていた経験の持ち主。同じ境遇の三浦騎手の気持ちは誰よりもわかります。先輩として三浦騎手に伝えたいこととは。
(取材・文=不破由妃子)
今の自分には何が足りないのか、ファンや関係者になったつもりで自分を分析
──佑介さんは去年の年明けからリズムがよくて、たしかGIの足音が聞こえていたとおっしゃってましたよね。皇成さんも今年は聞こえているのでは?
佑介 そうそう、そういう予感みたいなものがあるんじゃないの?
三浦 ん~、それはまだ…。ただ、皐月賞のメイショウテンゲンでいうと、去年までの僕だったら絶対に声が掛からなかったと思うんです。結果は残念でしたが(15着)、勝ち星だけでも関東の上のほうにいると、こうやって流れがくるんだなとは思いました。逆にいうと、こうやって巡ってくるチャンスをモノにしないとっていうのはありますね。
──去年はGIでコンマ1秒差3着が3回ありましたよね。ホントにもう一歩で。
三浦 そうでしたね。さっき話したクリストフの影響もあって、ゲートが開いてからの流れのなかで、自然とレースを組み立てられるようになったような気はしています。
それができたときは、やっぱりいいレースができていますし、そういう流れが見えないときは結果もよくない。だからあの3戦に関しては、今思い返しても冷静でしたね。でも、それでも勝てないのが現実で。まだまだ足りないものがある証拠です。
佑介 GIを勝つ前、先輩からはずっと「最初は“あ、勝っちゃった”でいいんだよ」って教えられてきた。「一度勝てば、GIの勝ち方がわかるから」って。でも、俺の場合、もうまぐれじゃ勝てない感じになってきて。
やっぱりGIで勝てるポジション、勝てる競馬をより意識して、数を乗っていかないとダメだと思った。それで、一昨年はチャンスが少ないと思える馬でも、それこそ18番人気の馬でも、チャンスをもらえる限りはとにかく積極的にGIに乗るようにして。

▲佑介騎手「チャンスをもらえる限りはとにかく積極的にGIに乗るようにして」 (C)netkeiba.com
──年間GI騎乗数でいうと、2016年の2鞍から2017年は11鞍と激増しましたものね。