オープン連勝の勢いそのままに、初の重賞制覇を果たしたアルクトス。田辺裕信騎手は先週に引き続き、2週連続の重賞制覇。
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちの“思考回路”に迫る「予想の頭脳」。今回は上位人気決着となったプロキオンSと、12番人気馬が3着に粘ったことで3連単17万馬券の高配当となった七夕賞を取り上げます。前者はマテラスカイが5着で、後者もロシュフォールが11着と、いずれ1番人気馬が裏切ったレースですが、はたして、『ウマい馬券』が誇る予想家たちはどんなアプローチで的中に辿り着いたのでしょうか。その“頭脳”に迫ります!
海外帰りの取捨メソッドを活用し、好配当をGET!
まず取り上げるのは、ラップギア理論の第一人者・岡村信将氏。プロキオンSでは、前年のこのレースをレコードで圧勝しているドバイ遠征帰りのマテラスカイに疑問符を付けます。岡村氏は「ノーザンファーム生産馬の海外帰りは割り引く必要なく、それ以外の馬は黙って消し」という帰国初戦馬の取捨メソッドを確立しており、ノーザンファームの生産馬ではないマテラスカイはそれに該当していたのです。
そこで、有利な“ラップギアコース適性値”をもっていたアルクトスに注目。「いつも距離延長で失敗しているように見える」というこの馬の成績を見直し、「芝のレースと距離延長を除けば[4-0-0-0]」という強力なデータに着目しました。そして本命に抜擢し、買い目は自信の単勝全額1点勝負。結果は、2番人気ながら単勝6.5倍というオイシイ配当を手にすることができました。
予想結果はこちら非ノーザンファーム生産馬という理由でマテラスカイを消し、潔い一点勝負で見事に単勝6.5倍を一本釣り。
福島二千の直結コース巧者が高配当をもたらす
一方、コース適性を数値化した直結指数を武器とする奥田隆一郎氏は、12番人気のロードヴァンドールを本命に大抜擢。見事に七夕賞を的中させました。「直結コースの京都芝2000mで1000万、1600万クラスを勝ち上がり、小回りコースの中距離戦に適性がある。その後、中京芝2000mの重賞、金鯱賞と中日新聞杯を激走。今回の距離2000mを得意にしている。4〜3走前は調整不足、近2走は距離が長すぎたので、立て直しての適距離2000mとなる今回は大駆けを警戒する」という見解。
結果は3着ながら、3連複31,460円のみならず3連単172,290円を的中できたのは、優勝した3番人気の○ミッキースワローとの2頭アタマ固定の3連単という買い目だったため。つまり、勝つのはロードヴァンドールかミッキースワローのどちらか、としっかり読み切った見事な予想でした。
予想結果はこちら12番人気と低評価の馬にも敢然と◎。直結コースに精通した奥田氏だから打てた印でもある。
ローカル開催は地元に精通した記者に聞け!
最後に、残り2週となった福島競馬のオススメ予想家を紹介。前回の『予想の頭脳』でも取り上げた、福島民報社の高橋利明記者です。七夕賞では2番人気2着のクレッシェンドラヴを本命に指名して、馬連、ワイド、3連複をそれぞれ2種類ずつ重ね買いして、すべてを的中させて134,980円の払戻し。
1週前のラジオNIKKEI賞でも、地元記者という地の利を生かした馬場読みでキッチリ単複GETでしたが、今回は勝ち切らなくても確実に儲けが出る買い目をしたたかに構築されていました。
クレッシェンドラヴを指名した理由は「前走福島民報杯2着は中身の濃い内容だった。1000m57秒4のハイペースを明らかに早仕掛けで向正面からまくると4角では先頭に並び掛けてそのまま踏ん張った。(中略)いかにも小回り福島の2000mが合うという印象だ。福島芝2000mに良績があるステイゴールド産駒。今週は先週のような雨はないが、例年の2週目よりはパワー優先にシフトしているだろう。2週続けて、坂路で絶好の動きを見せており態勢も整った」と、能力、適性、血統、調教というさまざまな要素に目配りが効いたもの。
その結果が2週連続での福島の重賞的中につながりました。残る2週は重賞こそありませんが、難解な福島での高橋記者の予想は見逃せません。
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