▲進化を続ける女王エネイブル(撮影:高橋正和)
今年は日本からシュヴァルグランが参戦する、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS。海外遠征初戦となったドバイシーマクラシックは2着。06年Vハーツクライに続く父仔制覇という“偉業”は叶わなかったですが、今度はその父が敗れた舞台での“リベンジ”となるのでしょうか。
フランスを中心とした世界の競馬事情を、地元のパリターフ紙など様々な媒体を通じ発信する、レーシングジャーナリストのリズ・プライスさんによる、今年のキングジョージ展望をお届けします。
前編となる今回は、主戦のフランキー・デットーリ騎手や、管理するジョン・ゴスデン調教師のコメントと共に、絶対女王・エネイブルについての見解をお届けします。
(後編は明日7/26(金)18時公開予定です)
今年のメンバーはまさに“Vintage Edition”
かの有名なイギリス・アスコット競馬場にて、G1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(以下キングジョージ)が7月27日に行われます。キングジョージは“夏の凱旋門賞”として知られるレースです。
例えば1975年(当時はキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドS)のグランディVSバスティノのデッドヒートなど、キングジョージでは熾烈な激戦が数多く生まれました。そして2017年のエネイブルがまさにそうだったように、多くの勝ち馬は次にフランス・ロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞をターゲットにします。
今年は凱旋門賞を2連覇している女王・エネイブル(ジョン・ゴスデン厩舎)、プリンスオブウェールズSの覇者・クリスタルオーシャン(マイケル・スタウト厩舎)、さらには今年の英ダービー馬・アンソニーヴァンダイク(エイダン・オブライエン厩舎)も参戦します。
フランスからはヴァルトガイスト(アンドレ・ファーブル厩舎)、日本からは2017年ジャパンカップの覇者・シュヴァルグラン(友道康夫厩舎)が参戦します。毎年魅力的なメンバーが揃うのですが、