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【レパードS】先行勢が非常に多い今年はどういう展開に!?

  • 2019年07月28日(日) 18時00分

■レパードS(G3・新潟ダ1800m)フルゲート15頭


★3行でわかる!レパードS 攻略の糸口

1. 先行勢が圧倒的に強いコース&レース。前重視!
2. 枠番はフラット。人気馬は高信頼度も過信禁物
3. 前走人気は要チェック。乗り替わる穴馬は期待大!

データ特注推奨馬
★現時点ではなし

 最後の直線が長く差せそうに見える──のだが、実際は前が残りまくるのが新潟のダ1800m。実際にコースデータとレースデータの両方で「完全に前有利」との結論が出ており、しかもここにはダート界の将来を担う大物候補が顔を揃えている。そうそう簡単に前は止まらず、中団から差すのでさえ難しいと考えるべきだろう。

 枠番はほぼフラットなので、内外を気にする必要なし。ダート重賞だけあって人気サイドが好成績を残しているが、一昨年が大波乱で昨年も波乱と、荒れるケースが徐々に増えてきている印象。堅く決まる場合と荒れる場合が両極端なレースなので、そのどちらに的を絞るかが勝敗を分けそうだ。

 あとは、前走での「着順」よりも「人気」のほうがアテになるという点や、人気薄で好走した馬のほとんどが「乗り替わり」騎乗だったというのも、必ず押さえておきたいポイント。具体的な注目馬は残念ながら挙げられないが、今年はかなりの混戦模様で、馬券的にも非常に面白いレースが期待できそうな雰囲気である。

【コース総論】新潟ダ1800m


★人気による成績の偏りが非常に小さいコース。どんな人気からでも入れる。
★内枠の成績が少し悪いのは平均人気の差によるもの。基本的にはフラット。
★完全に先行勢優勢のコース。最後の直線は長いが差し切るのは容易ではない。





 正面スタンド前の4コーナー寄り地点から出走する新潟ダ1800m。最初のコーナー進入まで400m近くもの距離があるが、ダート戦らしく序盤から速いラップが刻まれるケースが多いコースだ。コーナーがタイトな小回りで、内外での差が大きくなるのも、序盤の流れが厳しくなりやすい理由だろう。

 まずは人気別成績だが、ちょっと珍しいほど人気による成績の偏りがないコース。人気サイドから大穴まで、どこからでも入れる内容といえる。こうなるとオイシイのは穴馬のほうで、超人気薄である10〜12番人気や13〜15番人気も、積極的に狙っていく価値アリ。馬券に絡む確率は意外なほど高い。

 次に馬番だが、基本的にはかなりフラット。小回りなので内がベターだと勘違いする人がいるかもしれないが、単純に信頼度だけでいえば、内枠である馬番1〜5番がもっとも低くなっている。もっとも、これは平均人気差によるものである可能性が高く、枠番の内外による有利・不利は実際はほとんどないはず。1レース単位で、枠番を必要以上に気にかける必要はないだろう。

 ただし、脚質に関しては話が別だ。これほど前が残るコースはダートでも珍しいほどで、4コーナーを先頭で回った逃げ馬は、[16-14-9-35]で連対率40.5%、複勝率52.7%と、なんと半数以上が馬券絡みを果たしている。先行勢と中団待機組の内容を比較しても、前者が強いのは間違いなし。最速上がり馬は好成績だが、中団や後方から差したケースは少ないので注意が必要である。

【レース総論】レパードS(G3) 過去10年

・レースの要所!

★ダート重賞らしく人気サイドが高信頼度だが10〜12番人気の激走率も高い。
★内枠の信頼度が少し低めだが、極端な差はなし。脚質は前が圧倒的に強い。
★前走で地方交流戦を使われていた組が好成績。前走人気馬の強さも目立つ。
★人気薄で激走した馬はほとんどが乗り替わり組。騎乗パターンは要確認!









 レースの平均配当は、単勝1013円、馬連1万3000円、3連複2万2918円と高めの数値。以前はかなり堅く決まっていたのだが、一昨年が馬連9万馬券、昨年が馬連2万馬券と、近年になって様相が変化してきている。堅く決まる年と荒れる年で「両極端」に振れやすい、という捉え方が、おそらくもっとも適切かと思われる。

 1番人気が[5-1-3-1]と複勝率90.0%をマークし、2番人気も[3-1-1-5]と半数が馬券に絡んでいるのだから、人気馬が強いレースであるのは間違いなし。人気薄に目を移すと、10〜12番人気が[1-2-2-25]と好成績で、穴党ならばここがいちばんの狙い目となりそうだ。これまで13番人気以下馬の好走例はないが、コースデータを考えると、今後さらなる大穴の激走もありそうだ。

 次に枠番についてだが、内枠の信頼度が少し低めである以外は目立った傾向なし。単純に内外で比較したデータにおいても差は見られず、コースデータ同様に「おおむねフラット」という考え方でいいだろう。同様に脚質についてもコースデータ通りで、極端なまでに先行勢が優勢。速い上がりを繰り出している馬も、好位〜中団やや前のポジションにいた場合がほとんどである。

 前走クラス別では、前走で地方交流重賞を使われていた組が好成績。具体的にいえば、ジャパンダートダービー組の強さが目立つ。前走ユニコーンS組も3勝をあげてはいるが、こちらは[3-0-0-13]と両極端な結果に。こちらについては、前走人気でふるいにかけるのがいいだろう。好走しているのは、前走3番人気以内馬だけだ。

 前走人気が取捨選択の基準となるのは、前走ユニコーンS組だけにあらず。その他の組も総じて「前走で人気に推されていた組が強い」傾向が見られる。前走4番人気以内馬は、トータル[8-8-8-57]で複勝率29.6%、複勝回収値108という優秀な内容。前走でも上位人気に推されていた組を中心に考えるべきレースであるのは、間違いない。

 あとは、鞍上の「騎乗パターン」も重視したい予想ファクター。というのも、人気薄で好走した馬のほとんどが「乗り替わり」で、継続騎乗の人気薄は壊滅に近い結果に終わっているからである。鞍上が乗り替わる馬は人気でも穴でも買えるが、継続騎乗組で買えるのは3番人気以内馬のみ。取捨選択の歳には、鞍上が乗り替わるかどうかと直前の人気を、必ずチェックするようにしたい。

【血統総論】


 種牡馬別では、ゼンノロブロイ産駒、カネヒキリ産駒、ダイワメジャー産駒、ロージズインメイ産駒をプラス評価の対象とした。いずれも回収値ベースの数値やギャップ値が優秀で、人気薄での爆発力が期待できる内容となっている。上位にランクするその他の種牡馬もなかなか優秀な内容だが、より魅力的なのはこちらだろう。

★出走予定馬 総論×各論

 将来のダート界を担う「逸材」が、今年も多数エントリーしてきそう。実績的には、ジャパンダートダービーでクリソベリルの2着に好走したデルマルーヴルが最右翼だろう。前走で2勝クラスを勝っているサトノギャロス、アッシェンプッテル、ブルベアイリーデの3頭や、3勝クラスで勝ち負けしたビルジキールあたりも、能力的な差はないはず。上位拮抗の混戦模様といえる。

 注目したいのが、先行策で結果を残してきた馬が非常に多いという点だ。現時点で出走を予定している馬の「ほとんど」が逃げ・先行勢で、今年は例年以上に速い流れとなりそうな気配。前が止まらないコースではあるが、さすがに「激流」となれば話は別で、中団〜後方にいた馬が一気の脚で突き抜けるケースもありうる。

 現時点でのトップ評価は、いたって素直にデルマルーヴル。このレースと相性のいいジャパンダートダービー組で、そこで結果も残しているのだから心強い。前走がドバイ遠征以来のレースだったのを考えると、久々を叩かれての上積みにも期待できそう。中団から差すレースができるのも、今年の組み合わせでは強みといえる。

 二番手評価に、前走で青梅特別を制しているブルベアイリーデ。端午Sと青竜Sでそれぞれ4着と、3歳馬同士のオープン特別でも結果を残している。こちらも近走は中団から差すレースで好結果を出しており、激流に飲み込まれないで済みそうなのはプラス。それなりに人気にもなるはずで、戸崎騎手が継続騎乗するなら信頼度はさらにアップする。

 以下はアッシェンプッテル、サトノギャロス、ハヤブサナンデクン、ビルジキール、ダイスアキャストといった評価の序列だが、あくまで特別登録が出る前段階でのもの。このコースならば枠番はどこでも気にならないが、人気や展開はメチャクチャ気になる。「鞍上が乗り替わる人気薄」という条件に該当する馬のチェックも欠かせず、まだまだ評価は大きく入れ替わると思われる。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



バイアスなんて1週前に読めないぞ(#^ω^)ビキビキ

 基本的には外枠が強い中京記念ですが、今年に関しては「外をブン回すと届かない」という、明らかに例年とは傾向が異なる馬場バイアスに。とはいえ、言ったことは引っ込められないので思いっきり「外重視」の姿勢で攻めてみましたが……ウン、厳しい(落涙)。このジリ貧モード、本気で何とかしたい。

※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2009年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気―平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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