昨年第1回の園田オータムトロフィーはクリノヒビキが優勝(提供:兵庫県競馬組合)
昨年新設された重賞。なにしろまだ1回しかやっていないので傾向は正直つかみかねるところ。昨年はトライアルとして設定されていた園田サマーチャレンジが3、1、2番人気の決着で、本番は順番こそ入れ替わったがやはり同じ3頭で決まった。コーナスフロリダ・クリノヒビキの兵庫ダービー1、2着馬に、中央1勝馬でありさらに転入直後のAB特別を連勝したオータムヘイローの3頭だったから、単純に格の決着だったと言える。
ただ、今年はだいぶ事情が異なる。トライアルとなったクリスタル賞は1、7、6番人気の決着。リリコは人気に応えたが中央転入後間もない、AB級での実績のない馬たちが過剰人気となって大敗し、代わりに穴馬が台頭する形だった。このレースに出走していなかった実績馬も多く、昨年と違ってトライアル上位以外からの好走も望めそうだ。
園田競馬場1700mは、3歳馬にとっては園田ジュニアカップや菊水賞などで経験しているコース。ここを使ってくるような馬だと特別戦などで走っているケースも多いはずで、生え抜きや早めの転入馬ならある程度適性は見えているはずだ。
枠順としては絶対にだめというわけではないが、逃げ先行馬は極端な外枠でないほうが無難。外からだと、それなりのスタートを求められる。馬場コンディションによっては内枠が苦戦する開催もあるが、先行馬の場合フラットな状況なら内寄りの枠から五分に出て取れる範囲の前、が無難だろう。最後の4角が密集状態になることは少ないのでどこかしら捌くチャンスはある。
差し馬は1周してスタート地点に戻るあたりの向正面で仕掛けることになるので、その際に自由に動ける2列縦隊の外あたりがよさそう。そこが取れるなら外枠からでも大丈夫かと思う。
強い人気馬が圧勝すると予想する場合、その馬の道中位置を意識して3連単の組み方を決めるという戦略もおすすめだ。3〜4番手からなら逃げ馬・番手の馬は早めに潰されると考え2、3着には差しタイプを取りたい。逆に中団以降から遅れぎみの差し・捲りになるなら逃げや番手から2、3着に残る形も望める。もちろんそう簡単に類型化できるものではないが、レースのイメージを大きく取って予想することも馬券の組み立て上必要なことかと考える。