自厩舎で重賞を勝つのが一つの夢

――ドレッドノータスで京都大賞典制覇、おめでとうございます！

坂井瑠星騎手(以下、坂井騎手)　ありがとうございます。

――勝利ジョッキーインタビューで「逃げ馬の後ろにつけて」と矢作芳人調教師の指示もあったと話されていましたね。

坂井騎手　(矢作)先生が当日は東京競馬場に行かれる予定だったので、前日の京都競馬場で「明日はどうしましょうか？」とお話しました。そしたら、まず「どう思うんだ？」と聞かれて、「開幕週でもありますし、キレる脚を使うイメージもないので、前目につけるイメージがベストかと思います」と答えました。

「逃げる馬はいるのか？」と聞かれて、「これといった馬はいません」と。でも、「逃げたくはない」と先生と僕の意見は一致して、「だったら理想はハナの後ろ」となりました。


――レース前にこうして矢作調教師と話す時、「どう思う？」と聞かれることはよくあるのですか？

坂井騎手　ここ最近です。これまでは先生の意見が第一で、自分の意見を言うことはあまりありませんでした。

　今もその指示に従うことが第一ですが、最近では「お前はちゃんと考えてきたんだろ？」と僕の意見も参考にしていただけるので、以前よりもさらにしっかり考えています。

――ドレッドノータスには春の新潟大賞典(13着)以来の騎乗でしたが、夏にも乗る予定があったんですよね？

坂井騎手　巴賞では乗せていただく予定だったのですが、怪我をして病院で見ていました(菱田騎手騎乗、5着)。新潟大賞典は上がりの速いレースになってキレ負けした感じで、度外視していいなと考えていました。

※6月30日函館競馬で落馬し、左頬骨と胸骨を骨折で約1カ月休養

――京都大賞典を振り返って、スタートはいかがでしたか？

坂井騎手　ゲートの中であまりじっとできないところがあるのですが、今回はすごく速かったです。スタートした瞬間、1馬身くらい出ていたので、押して行かなくても自然と理想のポジションが取れました。一番の勝因はもしかしたらゲートかもしれないです。