▲今週は富士Sと京都大賞典のレース回顧 (C)netkeiba.com
今週のテーマは「重賞レース回顧」です。アドマイヤマーズで挑んだ富士S、グローリーヴェイズで挑んだ京都大賞典、どちらも1番人気の支持を集めてのレースでした。ミルコ騎手が感じた、率直な思いを語ります。
(取材・文=森カオル)
頑張ることを嫌がっていたかもしれない
──今回も10月の重賞回顧です。まずは富士S(アドマイヤマーズ・1番人気9着)から。直線はかなりモタれて、追いづらそうな場面がありましたね。
ミルコ やっぱり久しぶりの分がありましたね。難しいね、ホントに。1週前の追い切りに乗ったときは、バッチリの感触だったんだけど。けっこうビッシリ追って、いい時計も出てましたし、いい感じだなと思ってたんだけど、やっぱり競馬に行ったらまた違いましたね。
──スタートもちょっと後手を踏む感じで。
ミルコ ゲートのなかでイライラして、ちょうど蹴っているときにゲートが開いてしまって、タイミングが合わなかったですね。それで半馬身くらい出遅れて。でも、ポジション自体はそんなに悪くないと思ってた。長く脚が使える馬だから、一番スムーズに運べるところに行きたくて、豊さん(ロジクライ17着)の後ろに付けて。
勝った馬(ノームコア)は僕の後ろだったから、考えてみれば一番いいところだったかもしれない。でも、直線に向いた時点で、もう全然頑張れない感じでしたね。
▲富士Sを制したのは、春にヴィクトリアMを勝利しているノームコア (撮影:下野雄規)
──直線に向いたところで、すでに「あれ?」っていう感じだったんですか?