「なんか、この顔よく見るなぁ…」今年の大阪杯でのペルシアンナイト(左)とアルアイン(右)(C)netkeiba.com
アルアインとペルシアンナイトは仲良しコンビ!?――そんなちょっと微笑ましい妄想を膨らませたくなってしまうほど、2頭は何回も同じレースで走っています。同級生で、ともに池江泰寿厩舎からデビューした2頭は、3歳春のシンザン記念で初めて競演。これまで7戦を共に戦い、うち4戦では1つ違いの着順でゴールしました。
マイルCSで再び競演を果たす2頭は実際に仲がいいのか、担当する調教助手たちにお話を伺いました。
(取材・文:大恵陽子)
皐月賞はワンツーフィニッシュ
2017年皐月賞。
ペルシアンナイトが内、アルアインが外で4コーナーを並んで回ってきた。
コーナーワークを生かして先に抜け出したのはペルシアンナイト。しかし、アルアインがじわじわと脚を伸ばし、ゴール直前、クビだけ交わして勝利した。競演2戦目、GIでのワンツーフィニッシュだった。
クラシック1冠目はクビ差でアルアインの勝利(ユーザー提供:ぴこぴこさん)
アルアインを担当する音瀬慎調教助手は最も印象に残っているレースとしてこう振り返る。
「3〜4コーナーで一度下がっていくような雰囲気で、ジョッキーの手が結構動いていたんです。『このまま沈んでいくのかな……』とゲートから帰るバスで見ていました。それを盛り返して勝って、すごいなと思いました。松山弘平騎手がGI初制覇だと知っていたので、『松山くん、おめでとう』と思いました」
音瀬助手自身もGI初制覇の瞬間だった。
松山騎手も音瀬助手も初のGIタイトルを手に(撮影:下野雄規)
一方で、僅差の2着だったペルシアンナイトを担当する齊藤勲調教助手は
「4歳くらいまではゲートの出があまり良くなくて皐月賞も後ろからでしたが、ジョッキーが内で上手く乗ってくれましたよね。逆に、一昨年のマイルCSは厳しい大外枠ながらジョッキーが上手く内に入れて、GIを勝たせてくれました」と話す。
ペルシアンナイトは3歳でマイルCSを制す(C)netkeiba.com
今年の金鯱賞では道中、内外で並んで走る姿もあったが、基本的にはアルアインが前、ペルシアンナイトが後ろでレースを進めることが多い。
気になる「仲良し説」真相は!?
2頭の素顔はどんな感じなのだろうか。
ペルシアンナイトは「やんちゃで遊びたい感じですよ」と齊藤助手は笑う。
「ホウキが大好きで、