短距離タイプはかなり不利になっている?
今週の阪神JFではレシステンシア、来週の朝日杯FSではタイセイビジョンといった馬が、距離延長・初距離でGIに挑む。
これらの馬がどういう結果を出すかはそれぞれの個体の問題だが、事前予想をしていてふと思ったのが、デビュー距離ごとのPOG期間内成績だ。
POGの対象期間は距離が長めのレースにより大きい賞金が付いている。一方で短距離タイプには新馬・未勝利の番組数が多いという利点がもともとはあったのだが、昭和の時代に比べていまは1800m以上の比率が増えている。ということは、短距離タイプはかなり不利になってはいないだろうか。
ドラフトのある一般のPOGでデビュー距離を推定できるのは6〜7月デビュー馬くらいだと思うので、今回はPOG上の評価が確定した3〜12歳世代について、6〜7月デビュー馬のデビュー距離別(デビュー戦については芝のみ、後の成績にはダートも含む)、3歳6月までの成績を調べてみた。結果は次の通り。
芝1400m以下組と芝1600m組の断層が思いのほか大きい。ノーザンファームの大駒が後者に含まれることを考えると賞金指標の高さは分かるのだが勝馬率もだいぶ違う。
また、1800m組は1600m組より勝馬率が下がって1走あたり賞金はほぼ同じ、1頭あたり賞金は勝馬率ほどの差ではない。1600m組よりハイリスクハイリターンという感じか。
もともとドラフト時に人気になっているのは1600m以上で下ろすような馬だろうが、いままで以上にデビュー戦の距離(見通し)にこだわる価値もありそうだ。