重馬場で行われた昨年は、8番人気メイショウテンゲンが優勝(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
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こちらからご覧いただけます 今年の弥生賞は特別登録頭数が12頭。登録前の想定段階ではこれ以上に頭数が少なかった影響で新馬戦、未勝利戦勝ち上がり直後の馬が4頭も登録している。
この中から少なくとも1〜2頭の回避馬が出るだろう。11頭立て以下の「少頭数」で行われる可能性が高い。
中山芝の路盤改修が行われた2015年以降、弥生賞が11頭立て以下の「少頭数」で行われたのは2015年、2018年、2019年の3回。
馬場コンディションは2015年が「稍重い」。2018年が「標準」。2019年が「重い」とそれぞれ異なっているものの、全ての年で上がり1位の馬が連対。3着内に好走した9頭のうち8頭が上がり3位以内で、残りの1頭も4位。「少頭数」で行われた場合の弥生賞は馬場のコンディションを問わず「末脚勝負」のレースとなっている。
今年も末脚のしっかりしたタイプを重視。なかでも近走のトラックバイアスの不利によって潜在的な能力が隠されているを見極めたい。
ヴィズサクセスの前走は2400mのゆりかもめ賞。距離を大幅に伸ばしてチークピーシーズを着用した。これまでゲートの出が悪く、道中の追走にも苦労して位置取りが悪くなっていたことも考慮されたのかもしれない。
だが、チークピーシーズの距離延長は逆効果だった。他の馬も遅かったことでスタートから前にでてしまい、すぐにおさえたが、終始力んだ追走になってしまった。
今までで最も長い距離だったにもかかわらず、道中の追走ペースは今までで最も速かった。直線をむくころには既にバテていて、大惨敗。
さらに不運だったのは、騎乗予定だった松岡騎手が落馬により、急遽北村宏司騎手へ乗り替わりとなったこと。馬の個性が把握できていなかったのも誤算だった。
前走は不運が重なっての大敗。2走前の内容からヴィズサクセスに注目(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
勝利した2走前はトラックバイアス「前有利」と判定。2〜4着は最終コーナー通過順でそのまま。超スローペースで明らかに先行有利な状況のなか、最後方から上がり最速で差しきった。「不利」なトラックバイアスを考慮すると非常に優秀な内容(スマート出馬表の不利評価もB)。
馬場も軽く、スローペースで後方から差すには当然、前にいる馬をさらに上回る高いスピードが必要。ヴィズサクセスの能力は前半に我慢させ、道中で脚をタメることによって引き出された。本質的には、類まれなスピードを後半に活かすのが持ち味の馬だ。
繰り返すが、前走のゆりかもめ賞は自身の能力や適性とは真逆の形で能力が出せなかった。前走の教訓を生かし、2走前のように後方に待機して末脚を活かす形ができるならば、重賞でも通用する素質は秘めている。
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