毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
土曜はJRA開催3場ですべて雨(中山は雪も)が降った。最も影響を受けたのは芝、ダートともに「不良」まで悪化した中山で、関西2場は中京、阪神の順。雨量もそれほど多くなく、JRA発表でも「曇」の時間帯も多かった阪神は雨の影響は軽微で済み、芝は最終12R時点でも「稍重」のままだった。
土曜は、芝競走は4鞍施行(障害戦は除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、4番手、2番手、2番手」と好位勢が活躍。Aコース使用3週目だが、中山や中京と比べると内寄りの傷みもさほど進んでなく、内を避けて通るシーンも見られない。
フィリーズレビューと同じ内回り1400mで行われた10R・心斎橋Sは道中2番手を追走した4番人気ロケットが抜け出し、最後は内ラチ沿いに寄せて危なげなく快勝。勝ち時計1分21秒5で、稍重としては標準的な時計の出方。
日曜の阪神は好天予報で雨の心配は少ない。フィリーズレビュー発走時には良馬場に回復する可能性が大きい。内ラチ沿いを粘り込みたい人気馬の一角カリオストロにとっては、内ラチ沿いを安心して走れる点では大きなアドバンテージか。「内&前有利」な舞台設定といえそう。