小柄でかわいらしい姿とは裏腹に、圧倒的なスピードで力強い走りをみせる芦毛馬、スマイルカナが桜花賞に出走します。高橋祥泰調教師が桜花賞に管理馬を送り出すのは、開業2年目でGI初出走となった1984年(ダイナシュガー・18着)以来。2度目の桜の舞台を前に胸の内を語っていただきました。
(取材・文=佐々木祥恵)
※このインタビューは4/1(水)に実施しました。スタッフは最小限の人数で全員マスクを着用し、十分な換気のもとで行っています。
「本番は、逃げます!」
――高橋祥泰厩舎にとっては、サウスヴィグラスで2003年に根岸Sを優勝して以来のJRA重賞制覇となったフェアリーSですが、自信はありましたか?
高橋祥泰調教師(以下高橋師) フェアリーSの前のひいらぎ賞で、自分や厩舎スタッフが思っていたよりも、スピードのある競馬をしてくれました。あれだけのスピードなら、次はもっと行っても良いのかと思えましたし、先に繋がるレースができて良かったです。実際フェアリーSでは、ひいらぎ賞のことがありましたので、自信満々とまではいかないまでも、思い切った競馬ができました。
――スピードの違いを感じさせる競馬でしたね。
高橋祥泰調教師(以下高橋師) はい、スピードを生かしたレースで良い結果を出してくれました。

先頭を譲らずぐんぐんと坂を駆け上がり強さを発揮したフェアリーS(撮影:下野雄規)
――前走のチューリップ賞は一転して控える競馬で7着でしたが…
高橋祥泰調教師(以下高橋師) 本当は3馬身くらい離して逃げても良いかなと考えていたんですけどね。
――内の馬が先に先頭に立ったこともあって無理しなかったのかとも思いましたが…。最後も直線で一瞬伸びそうでしたし、バテてはいなかったですね。
高橋師 そうですね。でも本当は何が何でも逃げて、この馬には絡まない方がいいと他の陣営にも思わせた方が良かったのかなと…。
――となるとなかなか作戦も立てづらいところもあるかと思いますけど、桜花賞ではどのようなレースをする予定ですか?
高橋師 枠順もありますけど、本番では逃げます。
――力強い宣言が出ましたね。