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先週の大阪杯を終えて

  • 2020年04月10日(金) 12時00分

ラッキーライラック勝利の背景にある大きな2つの要因


 先週の大阪杯、皆さんはどのような感想をお持ちになられましたか?

 勝利したラッキーライラックですが、この勝利はレースでの走りの強さのみならず、精神的な面でのたくましさも窺え、本当に中身の濃い素晴らしいものだったように感じます。

 ラッキーライラックにとって3つ目のGI制覇となったわけですが、エリザベス女王杯と今回においての勝利の背景には、大きな2つの要因があったように思えます。

 考えてみると、パパのオルフェーヴルは気性が激しいことで有名でしたが、子供たちの中でも女の仔の気性は難しいようにも…。

 現に気性の激しさによって早々と引退となってしまった産駒もおり、父同様、そのあたりをどう対話していくか? がポイントと感じます。現にラッキーライラックも秋華賞時は、発走直前のゲート裏ではネコのようにおとなしく、ゲートインしてからは後ろ扉を蹴るアクションに。

 あの時、牧場関係者や担当の丸内助手もその点を話されており、ボタンの掛け違いにならないように誘導されてきた点が大きいように思えます。また馬自身も、香港遠征で精神的に強さが増した様子。

 そしてもう1つのきっかけは、スミヨン騎手だと思えます。前半に急がない乗り方や馬の体の動かし方があのあたりから変化しているような…。その点においては担当の丸内助手自身も意識し、調教でも取り入れての乗り方をされていました。現に成長と同時に横ぶれがないフォームとなり、首・背中・腰のトップラインが高い位置で連動して動いているような感じ。

 関西テレビにおけるレース後のコメントでも言いましたが、私自身は早い時期の軌道修正が再び大きな花を咲かせることができる最大の要因と思え、なんだか今の世の中に通ずるものがあるような気がしました。

 皆さんはどうお感じになられますか?

 また今週はトレセン取材自粛となりましたので、トレセン情報は届けられず…。

 それでは皆さん、また来週お目にかかりましょう。

 ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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