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【皐月賞】3強決着?それとも大波乱!?

  • 2020年04月17日(金) 18時00分

3強に食い込んでもおかしくないあの馬


 まだ負けていない馬も多い今年の皐月賞。堅く収まるのか、それともたまにある大波乱の皐月賞になるのか……まずは競馬開催が続いていることを喜びつつ、この皐月賞を楽しみたい。

 無敗のGI馬対決、まずはコントレイルから触れていこう。新馬戦と東スポ杯を見た時点では、決め手にすぐれてダービー向きの馬、逆に言えば皐月賞向きではないと感じていたのだが、ホープフルSを見て考えを改めた。トータルの時計もかかりラップの上下も少ない競馬を好位から勝ちきったのだから、思ったより対応幅が広い可能性もある。1番枠があだになる形は怖いが、やはり最有力ではあるだろう。

 サリオスはマイルばかりを使われてきたが、血統そのものは2000mをこなせるはずのもの。ただこの距離で能力の絶対値が自分同様に高い馬とやったらどうなのかという問題はある。個人的にはコントレイルのほうを上位に取る予定だ。

 3強の一角を成すのがサトノフラッグ。34秒台前半の上がりを出したことがない馬だが、そのテイストは逆に持続力勝負になりやすい皐月賞ではプラスに働く。問題は位置取りで、他の人気2頭はおそらく前。物理的に届きようがない展開にはまらないかというのは問題だ。

 スプリングS組ではガロアクリークよりヴェルトライゼンデを上位にとりたい。1000m63.2秒のスローから11.8-11.1-11.4というのは、皐月賞の適性とは逆。人気薄で好走したほうより人気で負けたほうを取るのが馬券としては良いと考える。ヴェルトライゼンデがコントレイルを負かすのは難しいだろうが、コントレイルの2着か3着ならありうる。

 ダーリントンホールは皐月賞と相性のよい共同通信杯の勝ち馬。ただその共同通信杯が今年は極端なスローで、参考にしづらい。3着になった2戦を考えると持続力勝負は向かないのかもしれないが、葉牡丹賞の敗因が状態面だとすれば話は変わる。共同通信杯のパフォーマンスより上があるとしたら、3強に食い込んでもおかしくない。

 クリスタルブラックは2戦2勝でしかも皐月賞と同じコースの京成杯を勝っている。ただ京成杯勝ち馬の皐月賞は過去10年だとエイシンフラッシュとジェネラーレウーノの3着があるだけ。3連単フォーメーションの3着に置くくらいがちょうどよいか。

 マイラプソディはスケールの大きさを感じるが、前走4着以下からの皐月賞好走は本当に少ない。エンジンのかかりが遅いので、4角で外を回る形にならないかも心配だ。内に行ってうまくさばけたときには上位食い込みがあるかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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