▲また会える日まで、皆さまもステイホームでお大事になさって下さい
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、フランスでは外出禁止措置がとられていましたが、5月11日から多くの経済活動が再開されます。
競馬開催も5月11日から再開されることとなり、ミカエル・ミシェル騎手が近況と今後について、netkeibaにコメントを寄せてくれました。
フランスに戻っておよそ1ヶ月となるミシェル騎手。帰国後は厳しい外出制限のもと自宅での自粛生活を送っているとのこと。
(取材・文・写真=高橋正和)
根付いていないネット投票が大きな課題
4日、フランス・ギャロのエドゥアール・ド・ロトシルト会長が、5月11日からのフランス競馬再開の声明を発表した。
フランス政府はコロナウイルスによるロックダウンの緊急度を地域で分類(緑、橙、赤)しており、首都パリは最も高い赤ゾーンであるが、地元警察の支援を取りつけることによりパリロンシャン競馬場での開催再開の目途をつけた。
エドゥアール・ド・ロトシルト会長(Twitterより)
「パリ警察当局から、5月11日からの競馬再開の許可を得ました。素晴らしいニュース、本当の勝利です!」
これを受けて、地元フランスだけでなく、欧州各国の競馬メディアが、フランス競馬の再開決定について一斉に報じた。
初日は、4つの重賞を行うパリロンシャン競馬場とトゥールーズ競馬場、コンピエーニュ競馬場での開催が予定されている。
フランス政府は5月11日からの経済活動再開の方針の発表の中で、社会的距離が守れないチームスポーツや接触競技の再開は認められないとしている。
しかし競馬に関してはスポーツ省の管轄ではなく、農業および財務関連の省庁の管轄であることもありその適用外であるとしていた。
フランス・ギャロは、厳格な衛生・安全対策のもと行う無観客での開催計画(少なくとも5月一杯は、フランス国内調教馬、国内騎手に限る)を示していた。
フランス競馬の馬券売り上げは年間1兆円強という水準で、その9%が国庫に納められるためフランス政府としても無視できない。
ただし、もともとネット投票の割合が10%程度しかないため、無観客競馬(場外発売所も閉鎖)には大きな課題が残る。
それでも、フランス・ギャロは競馬を再開させ、まずは馬産を含めた産業のサイクルを回し始めなければならないと考えている。
フランス・ギャロの競馬再開計画には、通常のレースで2割、リステッドとグレード競走で3割の賞金減額が示されており、業界全体で痛みを分け合うものとなる。
オリビエ・デロイ フランス・ギャロCEO
「私たちは、パリを含むすべての主要な競馬場でのレース再開を目指しています。緑ゾーンについては自信を持って競馬再開できますが、赤ゾーンが不可能ということはありません。
ケースバイケースのシナリオがあります。3月初めにコロナの大打撃を受けたシャンティイ地区でも、私たちの設けたルールに準拠することで地元当局からの回答は肯定的です。
7月24日の緊急事態の終了日まで、フランス競馬が国内調教馬のみということは考えていません」
なお、修正された主要レースの日程は以下の通り。
06/01 シャンティイ 仏1000ギニー、2000ギニー
06/28 サンクルー サンクルー大賞
07/05 シャンティイ 仏ダービー、オークス
07/19 シャンティイ イスパーン賞
08/16 ドーヴィル ジャック・ル・マロワ賞
09/13 パリロンシャン パリ大賞(ニエル賞は休止)
10/04 パリロンシャン 凱旋門賞
▲▼2019年10月、サンクルー競馬場での騎乗時のミシェル騎手
【ミシェル騎手からのメッセージ】
「日本の皆さま、お元気ですか? 帰国して以来ずっと日本が恋しいです! ギョーザとラーメン。。。笑
競馬が再開されるというのはとても嬉しいニュースです。騎手、調教師、馬主さんもみな、再開を楽しみにしています。
もちろん、