▲松山騎手が語る落馬時の対応と、デアリングタクトの課題 (C)netkeiba.com
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、競馬場やトレセンでの取材規制が今なお続いています。そこで今回はスタッフの同行なし、佑介騎手と松山騎手ふたりきりでの対談を実施しました。
桜花賞を制し、春のGI戦線にいい形で突入した松山騎手。しかし4月26日の京都1R、6頭が競走を中止する大きな落馬事故に巻き込まれてしまいます。幸い大事には至らず、1週間の休養で実戦復帰。牝馬二冠が懸かるオークスを前に、直前の心境を語ります。
(構成=不破由妃子)
※この対談は佑介騎手と松山騎手ふたりだけで、出来るだけ短時間で行いました。
「弘平は大事なレースが続くから、めっちゃ心配した」
佑介 桜花賞を勝って、さぁ次はオークスというところで落馬があって(4月26日・京都1R)。正直、落ちた瞬間、どう思った?
松山 落ちた瞬間は全然大丈夫だったんですよ。だから、「頼む!」って祈りながら頭を守って。
佑介 蹴られんようにって祈ったわけや。
松山 そうです、そうです。でも、頭を守った瞬間、ボーンと蹴られて。そのあとは悶絶していました…(苦笑)。まぁ意識はありましたし、ただただ痛かったというだけで。結果的に1週だけ休むことにはなりましたけど、幸い大きなケガではなかったので、ホッとしました。
佑介 かなり派手な落馬やったし、弘平は大事なレースが続くことがわかっていたから、みんなめっちゃ心配してた。でも、落馬したときの対処を見ていても、すごく落ち着いてたよな。落ちたあと、ちゃんと丸まってジッとしてたやん。あそこでもし大の字になっていたら、踏まれていたかもしれないし。丸まったぶん、ポコッと蹴られただけで済んだ。
松山 いやぁ、ホントにそうです。危なかったですよね。そういえばあのレース、佑介さんが勝ったんですよね。あれ、落馬がなかったら僕が勝ってたんちゃうかなと思ったり(笑)。
佑介 アハハハ! 確かに手応えがよかったから外に行こうとしたんやもんな。
松山 そうですね。外に行こうとした瞬間でした。