「ここにいるのが勿体ない」新種牡馬モーリス産駒のブルメンダール
2016年香港Cで圧巻の走りを見せたモーリス。種牡馬としても最強の称号を得ることができるか楽しみは尽きない(撮影:高橋正和)
先週もお届けしたノーザンファーム生産、育成馬の最新情報。今回はノーザンファーム早来の育成馬の現在の様子を、各厩舎長に電話で取材を行った(取材日5月15日、16日)。
ギルティブラック 牡 父ディープインパクト 安田隆行厩舎
「リフレッシュも取り入れながら調教を続けてきたことで、馬体はかなり膨らんできました。調教の動きは抜群で、背中の良さにもディープインパクト産駒らしさが感じられます。ここに来ての変わり身も、父の遺伝力が出てきた印象も受けますし、成長を遂げながら、馬体、動き共に更に良くなっていきそうです。入厩時期も夏前を目標としているので、焦ることなく調教を進めていきます」(ノーザンファーム早来 山内大輔厩舎長)
サトノスカイターフ 牡 父ディープインパクト
「血統馬らしい成長力が馬体、そして調教での動きにも見られてきました。リフレッシュも取り入れたことで、合同取材でお話させてもらった時よりも、馬体重は30?近くは増えました。動きもしっかりとしてきただけでなく、調教でも速い時計をコンスタントに出しています。当初の移動予定は6月を目処に考えていましたが、それよりも早く、5月末にはノーザンファームしがらきへ移動する予定です」(ノーザンファーム早来 桑田裕規厩舎長)
ブルメンダール 牡 父モーリス 国枝栄厩舎
「調教のペースを控えていた時期はありましたが、それ以降は順調さを欠いたことがありません。入厩時は幼さが見られていた精神面も、今では堂々とした立ち振る舞いができるようになっています。調教ペースを上げながらでも、動きにはまだ余裕が感じられており、馬体も更に大きくなっています。5月末の入厩が決まりましたが、ここにいるのが勿体ないと思えた程の動きでしたので、入厩後も良い動きを見せてもらいたいです」(ノーザンファーム早来 木村浩崇厩舎長)
シュネルマイスター 牡 父Kingman 手塚貴久厩舎
「5月12日に牧場から移動しており、現在は手塚厩舎に入厩しています。元々フレームの大きな馬であり、調教を重ねながら馬に張りが出てきたことで、更に見た目のボリューム感も増してきました。調教の動きも目覚ましく、坂路でも速い時計を楽に出していた程です。デビュー時期も早くなりそうですが、奥深さも感じられるので、経験を重ねながらより競走馬として成長していきそうです」(ノーザンファーム早来 伊藤隆行厩舎長)
クイーンズキトゥン 牝 父ディープインパクト 藤沢和雄厩舎
「乗り込み量を増やすだけでなく、リフレッシュも取り入れたことで馬体重も増え、見栄えも増してきました。合同取材で写真を撮ってもらった頃よりも、腹袋も大きくなり、毛艶も更に良くなった印象があります。動きにはスピード感に加えて、力強さも目立ってきました。当初の予定通りに6月の移動を考えていますが、血統やここに来ての成長力からしても、いい状態で送り出せそうです」(ノーザンファーム早来 佐藤洋輔厩舎長)
ラレイナ 牡 父キングカメハメハ 木村哲也厩舎
「成長を促しながら進めてきたことが、ここに来ての馬体の良化や、調教の動きにも現れています。馬体重の大幅な変動こそありませんが、シルエットがキリッとしてきたように、より競走馬らしさが増してきた印象を受けます。以前は堅さのあった乗り味も、最近では柔軟さが出てきており、競馬では長くいい脚を使える走りが期待できそうです。移動時期は6月中を予定しています」(ノーザンファーム早来 岡真治厩舎長)
オスタークラング 牝 ルーラーシップ 松永幹夫厩舎
「ルーラーシップの産駒らしいというのか、まだ緩さは抜けきってはいませんが、それだけに奥がありそうです。馬体は雄大なので、しっかりしてくれば見違えるような走りも期待できます。調教でも折り合いには不安が感じられず、距離があっていいタイプと言えるでしょう。秋競馬に備えた調整を行ってきましたが、6月中には一度入厩して、ゲート試験を受ける予定です」(ノーザンファーム 野崎孝仁厩舎長)
フェットデメール 牝 父エピファネイア 武井亮厩舎
「現在は屋内坂路コースにおいて、ハロン15秒の時計で乗り込みを続けています。以前に取材をしてもらった時よりも、しっかりと動けてきてはいますが、まだ、幼さは抜けきっておらず、身体的な成長も含めて、まだこれからの馬だと感じています。移動時期やデビューの予定もゆっくりで進めていますが、育成を手がけていた母と共通する素軽さがありますので、いい状態で送り出したいです」(ノーザンファーム早来 山根健太郎厩舎長)
ビューティーウェイ 牝 父ジャスタウェイ 須貝尚介厩舎
「順調に乗り込みを続けてきましたが、更なる馬体の成長を期して、リフレッシュも取り入れました。それ以降はこちらが想像していた以上に馬体だけでなく、動きも良化しています。以前は若さも見られた精神面も成長を遂げたようで、一所懸命さが見られるようになりました。心身共に右肩上がりの成長ですが、無理に移動時期を早めるのではなく、秋競馬に備えた調整を行っていきます」(ノーザンファーム早来 村上隆博厩舎長)
ここで名前を挙げた9頭をそのまま指名馬としても、POGを充分に楽しめそうなラインナップ。POGをされない方でも、メイクデビューでの走りや、その後の活躍に注目してもらいたい。
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