強い1番人気馬がいる時こそヒモを考える
このところ、ヴィクトリアマイルのアーモンドアイ→オークスのデアリングタクト→ダービーのコントレイルと単勝1倍台の馬がGIで3連勝中。本命党が勢いづく状況になっている。
ただ、2011〜2020年の平地GIにおける単勝1倍台を通算すると、[23-10-4-15]で回収率は単69%・複80%。2000年は一本かぶり馬が好調だったのでここを起点として20年+αとしても回収率は単68%・複84%。このくらいの人気馬になると複はプレミアム10狙いくらいしか入らないので逆に回収率が80%台まで来るが、単勝の妙味はだいぶない。
というか、単勝1倍台になるような馬自体に妙味がないのは分かり切っているので、ヒモを考えなくてはならない。
平地GIに単勝1倍台の1番人気馬がいたケースを前提に考えよう。該当レースは3連単導入後88レースある。
人気順で1→2、3→2、3、4、5と6点買った場合、回収率は75.1%。しかも的中は88レース中6レースで意外と少ない。
これが1→2、3→6、7、8、9、10の10点買いだと、回収率は124%。1→4、5→2、3、4、5、6、7の10点買いだと87%。これでも1→2、3→2、3、4、5よりは高い。
これはたかだか88レースが対象だから、ちょっとした偏りでこうなっているかもしれない。しかし「3連単導入後の全平地競走」「12頭以上」「単勝1倍台の1番人気がいる」のすべてを満たす7082レースを対象としても、1番人気を1着か2着に置いた3連単フォーメーションの回収率は以下のようになる。
(数字は人気順)
結局どんな買い方をしても控除率には勝てないということになるが、その中でも2、3着まで2〜5番人気で固めるAやBはかなり筋が悪いということが分かる。もう少し下の人気帯を2or3着に持ってくるC・Dや、2着からだいぶこじれているFのほうが回収率は高い。一本かぶり1番人気馬の2着惜敗を狙ったG・HもA・Bより回収率は高い。
強い1番人気馬がいるとヒモについても諦めてしまうことがあるが、もし1番人気馬を信じるならかなりヒモを頑張らなければならない。なかなか貫けないことだが、意識はしておきたい。