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今後のさらなるノビシロを感じたコントレイル

  • 2020年06月05日(金) 12時00分

特別ではなく通過点の仕上げ


 日本ダービーが終わりましたね。

 今年は無観客競馬のダービーということで、これまで感じてきた、あの当日の何とも言えない特別な空気感を味わうことはできませんでしたが、父ディープを思い出すようなコントレイルの強さはインパクトの残るものでした。

 何よりも凄いと思ったのは、皐月賞の内容に担当者の方は自信をもたれているような仕上げ。ダービーだからといって特別なことをするのではなく皐月賞と同じ調整。よって当日は皐月賞より少しだけ体が張っていたように感じる中でテンションは落ち着いたまま。その様子に今後のノビシロを感じ、さらに強くなっていく印象を受けました。

 また2着となったサリオスにおいては、賢さが際立っていました。

 パドックに入ってきた瞬間は、「え?!」と思うほど体と心のユルサが…。

 もともと牛さんのような体型ゆえ、これでも走る状態と思いつつも、心配に。

 しかしレーン騎手が乗ってから気持ちが入り、体も膨らませる形に。このパターン、ヴィクトリアマイルでのアーモンドアイもそうですが、まだキャリアの浅い中で、ONとOFFの切り替えができるあたりに、物凄く賢い馬だと驚いてしまいました。

 そんな話を関東の記者さんとレース後に話すと、「堀調教師が、サリオスはずば抜けて賢い馬だと以前に話をされていた」と。

 そう言えば、グラスワンダーの尾形調教師も、「初めてグラスワンダーにあった時に、後ろからもの凄いスピードで逃げた馬が走ってきたのに全く動じることがなかった。あの姿に、大物か?おバカ?か、そのどちらかだろうと思った」と話されていましたが、一流馬の多くは状況を把握できる賢さや肝の据わったところがあるのでしょう。

 さて今週はアーモンドアイも出走となる安田記念。ヴィクトリアマイルから中2週。間隔がつまっていることを心配する声もありそうですが、今回においては逆だと思っています。

 と言うのも、レースそのものがアーモンドアイにとっては調教のような1戦で過度な負担もなかったように感じます。しかも精神面においてもONとOFFの切り替えができるゆえ、精神面での疲労も少ないと判断します。

 また中間の体を見ても、明らかに前回時よりも膨らんでおり好ケハイ。崩れないと思います。相手ですが、インディチャンプにダノンキングリー、グランアレグリア、そして状態の良さを感じたヴァンドギャルドにも注目しています。

 それでは皆さん、週末はフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。

 ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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