毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
東京は連続開催7週目で、Cコース使用2週目。開催前半は前&内有利に主導した東京開催も、先週あたりから差しが利くようになってきた印象。
参考までに土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「13番手、4番手、2番手、3番手、6番手」。4R・3歳未勝利戦(芝1600m)を制した2番人気オルテールは土曜ではただ1頭、外から追い込みを決めた。外枠ということもあり、終始外を回って4コーナー13番手から一気。2着シラカワカツコが4コーナー15番手、3着フジコウキも同15番手で典型的な追い込み競馬。中〜外が伸びる兆しは出ている。ただ土曜に限れば、4R以外は好位組の活躍がむしろ目立った。
10R・由比ヶ浜特別(芝1400m)は4Rとは真逆の「内&前」の競馬。逃げた11番人気アルミューテンが内ラチ沿いで粘って3着。12番人気ペイシャドリームが2番手から2着に入り、勝った8番人気タガノスカイハイは4コーナー6番手から内寄りをさばいて1着で波乱。このレースは前半3F34秒5〜後半3F34秒3のMペース。前有利のSペースではなかった。状況によっては内寄りを通る利もこの時点ではあった。
問題は土曜夜から日曜朝にかけて、まとまった雨量が予想されている点。東京都府中市は、日曜午前9時以降は「晴れ」になっているので、安田記念の発走時点で極端な道悪の可能性はなさそうだが、雨量次第では多少影響が残るかも。個人的には、安田記念の11R時点では「良」か「稍重」と想定。内寄りが多少傷んできた中での雨上がりの芝コース。直線のどこが伸びるかは、当日の傾向を注目していただきたい。土曜10Rの1400mで「1分20秒1」の好時計。雨の影響がもし軽微なら、引き続き速い時計は出そうだ。