Q「NHKマイルC優勝おめでとうございます。いつもデムーロ騎手のコラムは楽しく拝見しております。質問なのですが、そのNHKマイルCのレース中、逃げていたルメール騎手鞍上のレシステンシアに並びかけていったとき、デムーロ騎手が何か声をかけているように見えました。あれはどういったことを言っていたのか、レースが終わった後もずっと気になっています。差し支えがなければ、ぜひ教えてほしいです。レース中、騎手同士でどういった駆け引きややり取りが繰り広げられているのか、一ファンとして非常に興味があります。よろしくお願いします」(おとどさん)

ミルコ　声は掛けてないよ！ チラッと見たけど。僕はクリストフより外だったから、クリストフが引っ張ってるのか追っているのか、近くに行くまでわからなかった。で、近くに行って、クリストフの動きを見ただけ。

──なるほど。手綱の動きを確認したわけですね。

ミルコ　そう、確認した。そしたらクリストフの手が動いていたから、これは絶対に譲ってくれないなと思って、僕は僕で引っ張った。それだけ。

　もちろん話なんてしてないよ！ レース中も声を出すことはあるけど、「ハナ行くの？」って聞くこともないし、「僕、行きます！」とかも言わない。それは自分のプランだからね、誰も教えないよ(笑)。

──ですよね。ミルコ騎手といえば、レース中に叫ぶことで有名ですが、それは相変わらずですか？

ミルコ　「危ない！」とか「怖い怖い！」とか「いるいるいる！」とかね(笑)。馬って大きいでしょ？ だから、ジョッキーの位置からトモの部分は見えないの。そうすると、ポジションによっては声を出してないと危ないときもあるからね。それくらいかな。

──レース回顧でも触れましたが、ゴールした直後には、ルメール騎手と石橋脩騎手がすぐに「おめでとう！」と声を掛けてきて。