オルフェーヴルで培った折り合いの技術

　先週の安田記念、皆さんはどのような感想をお持ちになられましたか？

　当日私は東京競馬場のパドックでアーモンドアイを見ていたのですが、体に関しては海外帰りとなったヴィクトリアマイルよりも膨らんで見え好馬体に映りました。

　また精神面においては、前走のような大人しすぎる感じはないように映り、その分、ルメール騎手が跨ってからの変化というのもパドックではなく、ヴィクトリアの時に感じたスイッチのONとOFFもない状態でした。

　振り返ると、1つだけ気になったのが、周りを見ていたこと。アーモンドアイにしては首を高くして周囲を見渡しながらの周回をしており、これは近走では見られなかった仕草。

　また返し馬においても頭をあげてのキャンターで、いつもの馬場を捉えるというより、滑らかに滑るようなキャンターに見受けられました。

　これは憶測ですが、ひょっとすると中2週というのはアーモンドアイにとって初めての経験。勝手の違いに、戸惑うところがあり、それがゲートの遅れに繋がったのかな？と…。

　しかしその一方で、直ぐさまルメール騎手の手綱に反応をし、最後も2着と追い込む姿には強さを感じる内容。と同時に、グランアレグリアもデビューから大物と言われた逸材であり、この馬の強さと池添騎手の巧さが見事に絡み合っての走り。以前は精神的な面での難しさに加え、折り合い面での苦労、そして前々でレースを運んでの持久力をいかす競馬のイメージでしたが、1戦前の高松宮記念での追い込みに、自在性がうまれ、それを繋げる池添騎手の手綱捌きだったように思えます。

　考えてみれば、あのオルフェーヴルに乗ってきた池添騎手。折り合いの難しさのある馬、本当に巧みだなぁ〜と感動しました。

　そして感動と言えば、ケイアイノーテックの走りも見応えある内容。馬券には絡みませんでしたが、変化を感じ取れたことに嬉しく思えました。人間もそうですが、1日1日の歩みって大切ですね。

　さて今週の重賞・マーメイドSですが、近走のレース内容と追いきりの雰囲気、そして雨予報にリープフラウミルヒ。正直、斤量はもう少し軽いと思っていただけに54kgは少し残念ですが、期待します。

　それでは皆さん、週末はフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。

　ホソジュンでしたぁ。