1勝クラスを1800mで勝ったアポロアベリア(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
中央競馬の数少ない3歳ダート重賞のユニコーンS。5年連続勝ち馬が、その後にGI・JpnIの勝ち馬になっている大注目のレース。過去5年は、上位3番人気以内の勝利(1番人気1頭、2番人気3頭、3番人気1頭)、かつ3着以内に3番人気以内の2頭が必ず入っている人気馬が強い傾向。オープン特別・地方交流重賞の実績馬が、抽選の心配がなく目標にするレースな事が上位人気馬の安定した成績につながっていると考えています。
注目したいのは、ローテと実績。3歳のこの時期の馬には、東京の長い直線は楽ではないタフな条件。そのため、前走で1勝クラス1800m勝利・兵庫CS(1870m)・1800mオープン特別からの距離短縮ローテ、または東京1600mオープン特別上位馬(1800m勝利実績があれば、さらにプラス)が好走しやすい傾向になっています。それを考慮して、netkeiba想定人気で4強になっている馬を見てみると、
カフェファラオ(想定1番人気)
前走ヒヤシンスS1着、同距離ローテ、1800m勝利実績あり
レッチェバロック(想定2番人気)
前走1勝クラス1着、距離延長ローテ、1800m未出走
デュードヴァン(想定3番人気)
前走青竜S1着、同距離ローテ、1800m未出走
タガノビューティー(想定4番人気)
前走青竜S3着、同距離ローテ、1800m勝利実績あり
4頭のローテと実績を見比べると、レッチェバロックだけが1400mから距離延長ローテ。このローテは、過去10年でオープン特別の昇竜S(京都1400m)を前走で勝っていたアイアムアクトレス(11年)の1頭しか勝ち馬が出ていません。2、3着馬の数も、距離短縮ローテ、同距離ローテに劣っているので、素質に期待するところが強くなります。
あと、距離短縮ローテの上位人気馬がいないというのが、今年の特徴。例年は1800m以上の兵庫CS・伏竜S・鳳雛Sの上位馬が出走してくるのですが、今年はジャパンダートダービーやレパードSを次走に予定している馬ばかり。出走してきたら狙いたい馬がいただけに残念です。去年も同じような出走馬の傾向だったことで、前走で1600mを使っていた馬が1、2着。前走1勝クラス1800m勝ち馬が3着の結果。
上位人気馬に距離短縮ローテの馬がいないという点で、穴で面白いのが1勝クラスを1800mで勝った馬(去年6番人気3着ダンツキャッスルのパターン)。出走予定馬では、アポロアベリア、キッズアガチャー、サンライズホープ、マカオンブランが該当。抽選を突破した中から穴候補を選ぶ予定。そうは言っても、上位人気馬が強いユニコーンS。大荒れは期待薄なので買い方も重要になります。ウマい馬券の最終結論に注目してください。
■プロフィール
nige(にげ)
SEの仕事を辞して、2014年より「ダート馬券師兼馬券ヘルパー」として活動中。地方競馬を含めてダート競馬全般を得意としており、的確な分析には定評がある。過去の実績から、コース形態・馬場・展開・力関係など総合的に判断して、レース条件に合う適正な馬を選択するシンプルなスタイル。元サラリーマンなだけに、無理な穴狙いはせず、現実的に買えるように点数が少なることを意識して買い目を提供。ブログ「スマートボーイのように逃げたい…」随時更新中。