▲池添騎手との対談も今回が最終回!(C)netkeiba.com
ジョッキーの貴重な本音が随所に登場する池添騎手との対談も、今回がいよいよ最終回。最後のテーマは、「最近の池添騎手について気になっていること」。制裁への意識の変化、池添騎手とのコンビで勝率4割超を誇るアノ厩舎との秘話など、池添騎手の“今”に迫ります。また、ジョッキーが感じる北海道開催のおもしろさのほか、コロナ禍だからこそ感じたファンへの想いを語る場面も。このふたりならではの熱いトークを最後までお楽しみください!
(構成=不破由妃子)
※この対談は佑介騎手と池添騎手だけで、出来るだけ短時間で行いました。
こういう時代だからこそ感じるフェアプレー賞の価値
佑介 最近の池添さんを見ていて、気になることが2つあるんです。まずひとつ目なんですけど、絶対に騎乗停止にならないですよね。かなり気を付けてます?
池添 うん。めっちゃ気を付けてる。
佑介 やっぱりそうなんですね。たぶん、(騎乗停止は)シンハライトのオークス(2016年)が最後なんですよ。
池添 そうやな。その直後に『with佑』に出たから覚えてるよ。そのときに、「自分が一番上手いと思ってゲートに入る」っていう話をしたやん。最近はね、それに加えて「騎乗停止にならないように落ち着いて」って自分に言い聞かせるようにしてる。そうしたら、やっぱりちょっとフッと力が抜けるところがあって。
▲シンハライトで制したオークスを最後に、騎乗停止になっていない!(撮影:下野雄規)
佑介 池添さんは、道中の距離感やコンタクトも厳しいタイプじゃないですか。でも、ギリギリのところでコントロールをする術を持っているから、よほど馬が癖を出さない限り、直線でヨレたりすることもないですもんね。
池添 直線でいえば、ステッキワークもめっちゃ気を付けてるよ。だって一度騎乗停止になると、今はそのあと3カ月間は加重制裁になるやんか。それってけっこうプレッシャーで、攻めたいときに攻められへんくなる。それが嫌なのもあって、最近はすごく気を付けるようにしてる。あとは、2010年を最後にフェアプレー賞を獲れてないから、それも意識してるかな。
佑介 難しいところですよねぇ、ホントに。制裁を意識しすぎると、必要以上に慎重になってしまう。
池添 攻めなアカンときに控えてしまったりするもんな。今はさ、降着にならなくなったぶん、昔に比べて少しの動きでも厳しくなってるやんか。だから戒告とか過怠金の制裁が増えてると思うんやけど、そういう時代だからこそ、なおさらフェアプレー賞を獲りたいなと思って。
佑介 なるほど。確かに今、フェアプレー賞を獲ることは価値があるかもしれませんね。ではでは、最近の池添さんで気になることの2つ目です。