毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
週中に雨が結構降った新潟とは対照的に、札幌は先週7月24日以降、雨量が0ミリ(JRAホームページ発表)の状況が続いている。土曜は芝、ダートともに良馬場で終日開催。土曜午前4時測定の札幌ダートの含水率はゴール前が2.0%、4コーナーが2.7%と乾いた状態。札幌ダート戦を推理する上で参考にしていただければ。
芝コースは1週使用しただけとあって、内ラチ沿いの傷みもほとんどなく、絶好の状態。ただし、直線の短さゆえに前半からピッチが上がるケースもあり、必ずしも先行馬天国という状況ではなかった。
土曜は、芝競走は7鞍。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、6番手、7番手、3番手、7番手、2番手、14番手」だった。
6R・3歳未勝利戦(芝2000m)はレース前半5F59秒0で未勝利戦としてはハイラップ。後方12番手のインにいた7番人気ブルベアカロリーが3、4コーナー中間からうまく外に出して、前崩れの展開に乗じて一気差し。11R・STV賞(芝1800m)は2コーナー過ぎで前の組の出入りがあったことも影響しているが、最後方にいたハナズレジェンドが大外には出さず馬群をさばいて一気。先行勢の展開に左右されるのが札幌1800、2000mの特徴でもある。ちなみに勝ち時計は1分47秒8で標準的な時計が出ている。
さて、メインのクイーンSをどう読むか? 馬場状況的には「内粘り」も十分利く状況だが、ここは逃げ&先行候補がかなり多い。タガノアスワドが飛ばし、同型ナルハヤ、モルフェオルフェも前へ。こうなると、コントラチェックは1列下げた位置取り? 1番人気ディアドラから後方からまくって楽勝した18年(レース前半3F34秒4)のように今年は前半流れるとみれば、中団から後方追走の差し馬から決め打ちするのが得策かもしれない。