前走からの好調を維持している一頭は…

　今週は札幌でエルムS、新潟でレパードSとダート重賞が行われます。特別登録の段階から頭数が揃い、馬券的にも面白いレースになりそうです。特にレパードSは2勝馬の抽選がポイント。そのメンバーが確定しないと、予想の組み立てができないという方も多いのではないでしょうか。重賞捜査網では3勝馬を取り上げることになりそうなので、ここではあえて、2勝馬で面白そうな馬も取り上げてみました。

　ちなみに先週までは雨が多かった栗東。先週末から今週にかけてはほぼ雨が降っていません。そんなこともあって、ウッドチップが適度に乾いてきたといった印象です。このあたりは先週までに比べて、坂路での4F目の11秒台の頭数が増えてきたところに表れていると思います。

【エルムS/アナザートゥルース】

　初めての北海道シリーズ参戦となりますが、その調整パターンは美浦でしっかり時計を出して、札幌へ移動となっています。美浦では早い段階でオープン馬のマイネルサーパスやマイネルユキツバキと併せており、中身の濃い負荷となっています。前者との併せ馬は調教VTRで確認できますが、余裕がありつつも軽快な走りといった感じです。

　札幌では先週末に半マイルで時計を出し、最終追い切りは併せ馬。札幌ダートに対する適性の高さも感じさせる時計であり、脚捌きを見せています。追われてからの伸びもしっかりしていましたし、あとは相手との斤量比較。現状であれば、さほど不利になるとは思えません。

【エルムS/ウェスタールンド】

　札幌は新馬戦で経験していて、函館は長期休養明けの初ダートで経験済み。この時は栗東でしっかり乗り込み、函館Wで最終追い切りを行うというパターンでしたが、今回は函館競馬場から札幌競馬場という調整のパターンとなっています。

　1週前追い切りが札幌ダートで速い5F時計になったこともあってか、最終追い切りは遅めの5F時計。これがメリハリと考えるか、最終追いが遅すぎると捉えるかで評価が違ってきますが、個人的には少し後者に近いところ。というのも、この馬の場合は坂路での追い切りが刺激になっているような気がするので、今回のトラックオンリーがやや心配です。新馬戦は今回と同じようなパターンで仕上げているのだから大丈夫という見方もできるかもしれませんが、当時が2番人気5着ですから、人気以上に、という評価がしにくいところ。

【レパードS/タイガーインディ】

　昇級初戦の3走前に16着惨敗でしたが、逃げと番手でレースができたここ2戦が連勝。2カ月前からは想像できない勢いで出てきたといった感じがします。特に個人的には坂路での追い切りがマッチしている印象で3勝のうち、2勝は最終追い切りが坂路です。

　過去2勝の最終追い切り坂路はいずれも単走で、今回も同じ。違う点は4F時計で53.1秒は自己ベストも更新する時計となっています。その分、4F目が最速ラップを踏めなかったという相違も出てきましたが、動き自体は勢いを感じる内容でした。スピードに乗った時の不安定さがあるだけに、コーナー4つの1800mでの課題もありますが、枠順やメンバー次第で楽にハナか番手のレースができれば面白いはずです。

【レパードS/ライトウォーリア】

　ダートでは4戦3勝。安定した成績を残しており、最終追い切り場所が坂路だけでなく、前走のようにDPでも結果が出た対応力がある馬だと思います。ポイントは初めての左回りだと思いますが、坂路での追い切りの動きを見るかぎりは、カーブを回ったところからずっと左手前で走り続けたように、現状は右が得意という印象です。

　もうひとつ。ダートで惨敗した伏竜Sの最終追い切りは単走でした。今回も単走。そういった意味で今回もそこがひとつのポイントになるような気がします。動き自体は活気があったと思いますし、前走からの好調を維持していると思います。

【レパードS/ショウナンマリオ】

　2カ月ぶりの前走はプールを併用したとはいえ、追い切り本数としては決して多くない量。それでも強気のレースをして、最後は捕まえられましたが、勝った相手が強かっただけ。むしろ右回りでもしっかり走れたというところに意味があったような気がします。

　今回は中3週ですが、追い切り本数が増加。1週前追い切りが南Wで併せ馬というのは前回、そして勝った2走前と同じになります。最終追い切りは坂路で4F目最速ラップを踏んでおり、その力強さが十分といった感じ。仮にここが除外になっても、この新潟開催のうちに2勝クラスのダート1800mを使えば、きっと勝てる状態だと思います。
※ショウナンマリオはレパードSを除外となりました。

◆次走要注意

・8/2　2歳未勝利【ココクラッシュ】(13人5着)

　いきなり2Fの距離短縮となりましたが、最後はいい伸びを見せています。このくらいの距離の方がピリッとした脚を使えそうですし、慣れていけば追走にも無理はないはず。今回の最終追い切りが坂路で1F目16.0秒でしたが、この数字が14秒台に入って4F目最速ラップなら、勝ち負けでしょう。

[メモ登録用コメント]　[芝単距離]最終追い切り坂路で1F目14秒台で4F目最速ラップなら勝ち負け。

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