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藤田伸二騎手アメリカG1参戦

  • 2005年12月20日(火) 23時52分
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 藤田伸二騎手がフサイチロックスターとのコンビで参戦予定の3歳限定G1マリブS(12月26日、サンタアニタ競馬場、ダート7f)は、9頭前後の出走馬で争われる見込みだ。相手関係で実績No.1は、ウィルコ(父オウサムアゲイン)だ。御存知昨年のブリーダーズCジュヴェナイル勝ち馬。今年の春はサンタアニタダービー3着、ケンタッキーダービー6着、プリークネスS(共に米G1)12着と今一息の成績に終わったが、その後半年以上の休みを挟んで、12月10日にゴールデンゲートで行われた特別ラークスパーS(ダート6f)をひと叩きされ(3着)、ここにしっかりと照準を合わせてきた。

 今年4月にホーソーンパークで行われたイリノイダービー(米G2)を9馬身差でぶっち切ってケンタッキダービーに臨んだグリーリーズギャラクシー(父ミスターグリーリー)も、実績上位だ。ただしここは、5月21日のプリークネスS以来7カ月振りの競馬となるため、どこまで仕上がっているかがカギ。

 ここへ来ての上昇度という点で勢いがあるのが、アティラズストーム(父フォレストワイルドキャット)だ。9月8日にモンマスパークで行われた一般戦を制した後、重賞初挑戦となったブリーダーズCスプリント(米G1)でいきなり4着と好走。その後、11月24日にアケダクトで行われたフォールハイウェイトH(ダート6F)を制して特別初制覇を果たした。前走後、東海岸のリック・ショスバーグ厩舎から、サンタアニタを本拠地とするエデュアルド・インダ厩舎に転厩して、まさに万全を期してのマリブS参戦となっている。

 カリフォルニアの大御所リチャード・マンデラ厩舎の3頭出しも不気味。オシディー(父ストームキャット)は、春5月にハリウッドパークで行われた芝のウィルロジャーズS(米G3)の勝ち馬。前走、10月15日にサンタアニタで行われた芝のオークツリーダービー(米G2)で1番人気を裏切り4着と敗れ、芝に見切りを付けてここで初めてダート戦に挑むことになった。ここが重賞初挑戦となるユーリストイントゥーミー(父ワイルドラッシュ)も、11月3日にサンタアニタで行われた芝6.5Fのアロウワンスを含めて、ここまで2勝をいずれも芝で挙げている馬だ。もっともこの馬はオシディーと違ってダートの競馬も使われており、マリブSへ向けて調教でも抜群の動きを披露している。アンブライドルドエナジー(父アンブライドルズソング)は、カナダのG3マリンS(ダート8.5F)の勝ち馬。ここは、8着と敗れた7月のオハイオダービー(米G2)以来の出走となる。

 さて、藤田伸二騎手の乗るフサイチロックスター(父ワイルドワンダー)。この馬も8月27日のキングズビショップS(米G1)以来4カ月振りの出走となるが、調教で度々好時計をマークし、絶好の仕上がりと伝えられている。マリブSの舞台となるサンタアニタのダート7ハロンは、フサイチロックスターにとってこれまでのベストパフォーマンスとなっているサンヴィセンテS・1着(米G2)と同じコース。多少気性に難点がある馬だが、スムーズに自分の競馬が出来れば、G1初制覇の可能性はおおいにあると見ている。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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