【札幌2歳S予想】好調のシラユキヒメ牝系 背景にエース級配合の歴史あり
決して侮れないステイゴールド系
9月3日終了現在、JRAで産駒6頭が勝ち上がっているゴールドシップ(2歳種牡馬全国総合ランキング17位)が、そのうちの5頭をこのレースに送り込んできた。
ゴールドシップ自身は2011年の札幌2歳Sを2着し(勝ち馬はグランデッツァ)、のちの大活躍につながるスタートを切った洋芝巧者。昨2019年は産駒のブラックホールが勝ち、2着はサトノゴールド。初年度産駒がワンツーを決めている。
2013年にはレッドリヴェール(父ステイゴールド)が勝ち、2017年にはロックディスタウン(父オルフェーヴル)が制するなど、ステイゴールド系に相性のいいレースであり、ゴールドシップ産駒5頭と、スライリー(父オルフェーヴル)には注意したい。
中心に考えたい白毛のソダシ(父クロフネ)は、シラユキヒメの孫世代。日曜の小倉2歳Sには、シラユキヒメを3代母にもつメイケイエールも出走するなど、ダノンハーロック(父ルーラーシップ)と合わせ、この夏、シラユキヒメ直系の2歳馬が3頭も新馬勝ちした。
シラユキヒメを起点とするファミリーはすでに40頭にも達し、その半数が白毛を受け継いでいる。最初のころ、突然変異で誕生した白毛馬は特異な存在であると同時に、ちょっと頼りない印象もなくはなかったが、これだけのファミリーに発展すると特殊な毛色あつかいはできない。
ソダシの場合は、北米でグレードレース2勝を含む10勝を挙げた4代母Storm and Sunshineストームアンドサンシャインを起点とするとき、牝系に配されてきた種牡馬は5カ国でG1馬6頭を送ったTopsiderトップサイダーを出発に、サンデーサイレンス、キングカメハメハ、クロフネ…。強い影響力を与えるエース級の種牡馬が4代も連続して配されてきた。もうちょっとで著名な牝系に加わるところまできている。
ソダシは当初、母ブチコと同様のダート巧者と思われていたが、ストライドは軽快で柔らかい。芝1800mの新馬戦を2番手につけ、後半どんどんラップの速くなった流れ「12秒4-12秒0-11秒7-11秒6」=47秒7-35秒3を楽々と切り抜けてみせた。中間の動きも引き続き軽快。一気に相手は強化するが、重賞制覇のチャンス十分だろう。もまれる危険のない外枠は有利。過去10年の連対馬20頭中、12頭が二ケタ馬番だった。
新馬で破格の上がり「11秒4-11秒0-11秒2」を記録したバスラットレオン、スイープトウショウの半弟ピンクカメハメハが強敵だが、ゴールドシップ勢のユーバーレーベン、アオイゴールド以下、さらにスライリーを連の相手に加えたい。