1年の終わりがた、ディープインパクトの敗戦を見て競馬の奥の深さをまたまた思い知らされ、多くの者がいくら願ってもそうならないことがあるという当たり前を目の当たりにすることになりました。
引き上げてきた武豊騎手の背中を、池江調教師が優しくさすっている姿を見て、池江さんは一番よく知っていると思いました。いくら大本命馬でも有り得る事態、その敗因は直ちに語ることはできなくても、つかんでおられる、そういうことでしょう。
新しい年、新たな夢をみつけて突き進んでいくことを願い、また一緒に応援する場面を楽しみにしたいものです。
正月になれば、またノンストップの日程をこなすことになります。平成18年は、番組面の手直しやら新しい試みが盛り込まれ、かなり興趣ある中央競馬が期待できます。
特にGIレース、ヴィクトリアマイルの新設は、これまでになかった古牝馬のマイラー適性発揮の場となり、これまでに見られなかった新しい面が見られることになりました。
ヴィクトリアマイルがひとつの核になり、これを中心にこれまでになかった競馬の流れが生まれます。かつて、エリザベス女王杯が全世代を統一した秋の女王決定戦になって牝馬の強豪の大きな目標となり、世代対決をはじめとする名勝負が次々と見られるようになりました。これに似た現象を春のヴィクトリアマイルに見ることができるようになれば、どうなるでしょう。
また、秋のスプリント路線も充実し、スプリンターズSへの道のりがはっきりしました。そして、この路線上に新設された1400mの阪神C。スプリンターとマイラーの激突というシーンが期待されます。これに、夏のサマーシリーズの創設が加わり、ファンサービス面での期待が加わります。充実したスケジュール構成であることは間違いなく、楽しみは大きく広がっていきます。