▲今週は“馬の耳”にまつわる深〜い話 (撮影:下野雄規)
今週は読者の方からいただいた、「耳を絞る」ことについての質問をピックアップ。「耳を絞っているときは怒っている」、これはよく聞く話ですが、角度や片耳か両耳かで違った意味があるそうです。そのためジョッキーはレース中に、耳の動きを見て馬の言葉を聞いているそう。今週は、そんな馬の耳にまつわる興味深いトークをお届けします!
(取材・文=不破由妃子)
Q「ミルコ騎手、こんにちは! いつも応援しています。質問ですが、負けてしまったときのコメントで、たまに『耳を絞っていた』というのを見かけます。『耳を絞る』とは具体的にどういうことですか? 耳を絞ると走らないのはなぜですか? 教えてください!」(ラモンさん)
ミルコ 耳を絞るというのは、耳がピュッと後ろに倒れる感じ。競走馬にとって、耳はすごく大事ですね。耳の動きは、馬にとって“言葉”です。耳で喋れる(笑)。
──耳を絞っているときは怒っていると聞きますが。
ミルコ そうとも言えないね。いろんな性格の馬がいるから。あと、ものすごく絞っているときは「もうヤダ!」って怒っているケースが多いけど、ちょっと絞っているだけなら、逆に頑張っている証拠だったり。
──絞り具合によって、訴えていることが違うんですね。
ミルコ そう。難しいでしょ? 60度倒れているか、90度倒れているかで違う。片方だけ絞っているときと両方絞っているときも違って、片方だけのときは頑張っているとき。「隣から馬が来てる!」って気にしている証拠だから。怒っているときは、両方ともギューッとなるよ。