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【菊花賞回顧】 距離不適なレースでの圧倒的1番人気馬をどう判断する?

  • 2020年10月27日(火) 18時00分
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予想の頭脳

1番人気のプレッシャーをものともせず、無敗での父子3冠を達成したコントレイル


『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちの“思考回路”に迫る「予想の頭脳」。今回は、無敗の3冠親子制覇がかかった菊花賞を取りあげます。単勝1.1倍のコントレイルがしっかりと大記録を達成した一方、2、3番人気馬が馬群に沈んだ一戦を、果たしてどんなアプローチで攻略したのか。その“頭脳”に迫ります!

抜けた力を信頼しつつも、単穴に逆転候補の1頭を抜擢



 今回紹介するのは、本年度のGI回収率222.4%を誇るnige氏です。まずは圧倒的な人気を集めるコントレイルを、2000mの皐月賞や1800mの東京スポーツ杯2歳Sの走りから、「2000m前後がベストの可能性が高い」と分析。そのため、「嫌うなら菊花賞」と考えていたようです。

 ところが、「極端な高速馬場や雨がすごい不良馬場にはなりそうになく、急成長を感じる馬もいない」のに加え、「折り合いにまったく問題がないので、馬場状態に合わせて普通に回ってきたら勝ててしまう可能性が高い」と柔軟に思考を巡らせて、あえて本命に推したのです。

 もちろん、「この条件がベストとは感じないので、先週のデアリングタクトまでの絶対感はない」とも指摘していて、「コントレイルの脚が止まったときの逆転に期待したい馬を対抗にして、負けるパターンの買い目も押さえておく」と宣言。実際のレースでは、最後の直線でコントレイルがあわや2着に敗れそうなシーンもあったので、これは見事な予想と賞賛するしかありません。

 一方、逆転候補と単穴に抜擢したのが、惜しく2着に破れたアリストテレスでした。「春は勝ち切れずに2着続きだったが、3カ月休んでから連勝」したことを高く評価。「前に行って長く脚が使える持続力はすみれSですでに見せていたが、休んでの成長でトップスピードの速さが上がって、速い上がりにも対応できるようになった」ことを見逃しませんでした。

 さらに3着となったサトノフラッグを、「京都の高速馬場なら迷わず消しなのだが、良まで回復しても先週の馬場と週中の雨からパンパン良馬場はない」と、丁寧な馬場読みを入れて4番手に指名。結果は◎→▲→△という予想で、3連単87.4倍を600円的中させたのでした。予想結果はこちら

 ちなみに、2番人気7着だったヴェルトライゼンデについては、「押さえるには人気があり過ぎで、器用さが最大限に生きるコースではない京都外回りでは、パフォーマンスを上げる可能性のある他の馬のほうが狙いたくなる」とバッサリ。「順調なら来年のAJCCや中山記念で狙いたいと考えていて、前走同様に走られたら仕方ない」と、長期的な視野も交えて敢えて“消し”としたのです。

 また、3番人気10着のバビットも、前走のラジオNIKKEI賞の内容を「前半楽だった割に、最後止まったなという印象」と厳しくジャッジ。「中距離の一定ラップ向きの持続力があるので、道中で緩むところができる長距離戦では長所が最大限に生きない」ことに加え、「同型馬でハナ必須のキメラヴェリテがいるのも自分の形に持ち込めない可能性」を指摘してこちらも無印と、ほぼ完璧にレースを読み切っていました。
予想の頭脳

逆転の可能性を秘める単穴として、アリストテレスをしっかりと買い目に入れていた点はさすがのひと言




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高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。先週の重賞レースから予想家たちの頭脳を紐解くコラム。 関連サイト:ウマい馬券

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